アーカイブ

‘健康コラム’ カテゴリ

 – 総エネルギーの55%以上を各種炭水化物で取る食事は、体脂肪蓄積を低減する –
お米の消費が上がりません。自給率の低下が進み、一方、サプリメントの市場は膨れ上がる一方。サプリメントは体調や加齢に応じて必要な時もあるでしょう。でも、お米の自給率が低下し続け、お米を食べない若い(とくに)が多いのはなぜ?

「お米を食べると太るから」「お米などの炭水化物は肌荒れの原因だから」等など、こんな話しはどこから出てくるのでしょうか。お米を主食にしている日本人は肥満大国のアメリカ人より太っているでしょうか。肌が荒れているでしょうか。

お米は炭水化物。炭水化物は消化される糖質と、消化されない食物センイに分類され、糖質の方は体内に入ると、炭酸ガスと水に分解される過程でエネルギーを生み出します。このエネルギーは人間が生きていく上での活力となるもの。だから炭水化物を取ると力が出てきます。

エネルギーが不足すると、脳も体も機能しません。だから炭水化物は人間の体にとって欠かすことができない栄養素なので、たんぱく質・脂質とともに「三大栄養素」と呼ばれています。

このエネルギーですが、余った部分は中性脂肪となって皮下脂肪に蓄えられます。ということは、エネルギーを取る一方で消費しない、つまり、食っちゃ寝、食っちゃ寝の生活をしていたら、太るということです。これは炭水化物にかぎったことではなく、多かれ少なかれ、食べ物は消費する以上に摂取すれば、体内に蓄積されます。これって当たり前ですよね。

毎日を元気に過ごすのに欠かせないエネルギー。その総エネルギーの少なくとも55%以上を各種炭水化物から取る食事は、体脂肪蓄積の可能性を低減することが報告されています(75%以上になるとたんぱく質や資質などの他の不可欠な栄養素が不足することがあるので注意)。つまり、炭水化物をしっかり取る食事は体脂肪の蓄積を防ぎ、本来の意味での健康な体重を維持し、肥満防止に極めて有効なのです。
※ 肥満とは体の中での脂肪の占める割合の多いことをいい、本来は体脂肪を測定するものですが、体脂肪の測定は困難のため、一般では、標準体重より多い分を脂肪と仮定し、肥満度を測定しています。痩せて見えても体脂肪が多ければ肥満なのです。

糖質を多く含むものとして、お米の他にそば、そうめん、中華めん、スパゲッティなどがあります。これらの食品を上手に組み合わせて、炭水化物をきちんと取る食事を習慣づけましょう。もちろん、適度な運動も忘れなく。

 焼き魚に大根おろしを添えるのは、大根に含まれる酵素が、焼き魚の焦げなどに含まれるトリプP-1やP-2といった強い発ガン物質を抑える働きがあるからです。酵素はでんぷん消化機能もあり、胃もたれ、胃酸過多、胸やけなどにも有効です。

淡白な味の大根は生でよし、煮ても炒めてもおいしく食べられますが、薬効を考えたら生で食べるのが一番です。大根に豊富に含まれるビタミンCや酵素、辛み成分は加熱すると、大幅に減少してしまうからです。生で食べるには大根おろしが最適。栄養素を損なうことなくたくさん食べることができます。
 
大根は食べる直前におろすようにしましょう。大根おろしに含まれるビタミンC残存率は、おろした直後は100%ですが、時間の経過とともに減少していきます。おろして5分経つと90%に減り、20分で80%、1時間で76%、2時間で53%と減少していきます。ビタミンCは活性酸素の働きを抑え、老化や発ガンを防いでくれる優れた働きがあります。無駄なく取りましょう。

昔から大根は咳を鎮め、痰を取り去る効果があるとして重宝されてきました。お皿に水あめ(はちみつでもよい)を盛り、上にいちょう切りにした大根を乗せてしばらくおくと汁が染み出てきます。この汁を飲むと効果は抜群といいます。咳や痰でお困りの時に試してみてはいかがでしょう。

 ごぼうを調理するときに皮をむくといわずに「こそげる」といいます。「こそげる」とは庖丁の背でごぼうの皮をけずること。ごぼうは皮に近い部分に風味があるので、むいてしまうと風味がなくなってしまうため、こそげて調理します。しょうがも皮の部分に風味があるので、ごぼう同様、皮をむかずにこそげる方が効果的です。

ごぼうには不溶性の食物繊維であるセルロースやリグニンが豊富に含まれています。食物繊維は体内で消化吸収されず、腸の働きを活発にして腸の有害物質や不要な物質を体外に出す働きがあります。

ごぼうは調理するときに多くの場合「ささがき」にしますが、これは有効成分であるリグニンを多く産出させるためです。リグニンは切り口から発生するので、切り口面積の広いささがきにする方がリグニンを多く発生させることができるからです。また、リグニンは時間が経つと増えるので、ささがきにしたら、しばらくおいてから調理に使う方が効果的です。アクが強く空気に触れると変色するので、切ったらすぐに水に放しておきましょう。

 「シューマンの美容ビタミン」と呼ばれるビタミンB2は、脂肪を燃焼させ、皮膚に潤いを与えるビタミンとして有名です。潤いのある皮膚には皮脂があり、皮脂があるということは、異物をシャットアウトするバリアの強い健康な肌を意味します。

私たちの食事は高タンパク化しています。取り入れられたタンパク質を腸でアミノ酸に分解し、腸から吸収して体の中で改めてタンパク質を作り直しています。このタンパク質を作る時にビタミンB群を消費します。人体の約60%を占める水分を除いた残りの重量の1/2以上を占めるタンパク質は、脂質や炭水化物(糖質)と一緒に「三大栄養素」と呼ばれる大切な栄養素です。タンパク質代謝にはビタミンB群が非常に大切なのです。

今、このビタミンB群が慢性的な不足の状態に陥っています。

かつては主食の米を食べるときに、多くの人は胚芽部分も一緒に食べていました。胚芽にはビタミンB群が蓄えられており、米を食べたときに体内で脂肪に変わるときに必要とするビタミンB1やB2をまかなってくれていました。
 
しかし今、胚芽部分を取り除いた白米を主食とする人が多く、ビタミンB群の摂取が減っています。さらに高タンパクの食生活のためにB群の消費が増え、結果、多くの人がビタミンB1とB2の慢性的な不足に陥っています。とくに女性は皮下脂肪の生産量が多いので、ビタミンB1やB2が不足気味です。

不足気味のビタミンB群を十分取るために、食生活を見直してみましょう。
まず、主食の白米を玄米や胚芽米、雑穀ブレンド米などに変えてみましょう。毎食が大変だったら、一日に一膳でも構いません。また、肉を食べるときは牛肉よりも豚肉を食べるようにしてみましょう。豚肉にはビタミンB1、B2が豊富に含まれています。
また、ダイエットや生活習慣病で敬遠されがちな油脂ですが、油脂を取ることも大切です。油脂を食べればその分だけB2の消費を減らすことができ、不足状態を緩和することができるからです。

ビタミンB群のB6は皮膚をかぶれにくくしてくれるビタミン。このことも覚えておきましょう。

 ホメオスタシスってご存知ですか。

私たち動物は外的・内的に影響を受けても、自分の体内でバランスを取り、生命を維持できるような能力を持っています。この能力をホメオスタシスといい、「恒常性の維持」と訳されています。

野菜不足の状態が続くと無償に野菜が食べたくなる、汗を大量にかくと塩分が欲しくなる、甘いものが無償に食べたくなる、食べすぎの状態で苦しくなると早く排泄しようとする…というような状態になったことはありませんか。これがホメオスタシスによる働きで、足りない時は取り入れ、多すぎる時は出そうとする体に備わった能力です。体内でバランスを保ち健康を維持する、ホメオスタシスとは体の内なる声ともいえます。

成人の一日に必要なビタミンC所有量は100mg。普通、私たちはこのビタミンCを野菜や果物など食べ物から取っていますが、これをサプリメントで取ったとしましょう。レモン何十個分のビタミンCが入っている飲み物や錠剤を利用すれば、野菜も果物も食べる必要がありません。取りすぎたってビタミンCは水溶性だから余計なものは尿として出てしまうから心配ないと多くの人は考えがちです。しかしビタミンCの過剰摂取は尿路結石を引き起こすことが知られています。

ビタミンCは水溶性なので、大方は尿として体外に出ますが、気をつけたいのは、ビタミンAやDのような油溶性のビタミン類。油になじみやすいものは蓄積されやすく排泄されにくいという性質があります。とくに単品でこれらの栄養素を取り入れると、体内の脂肪の部分や細胞膜に蓄積しあらゆる部分に取り込まれ、排出されにくいために体内にどんどん溜まっていきます。どんどん溜まったビタミンはどうなるかというと、肝機能を低下させたり、また妊娠中のネズミにビタミンAを大量に投与すると胎児に影響の出ることなどが証明されています。

体にどんなに必要な栄養素であっても過剰の取りすぎは、かえって危険な結果を招きます。サプリメントの危険性は簡単に大量の栄養素を一度に取り入れることができること、これが一番注意すべき点でしょう。これ以上は必要ないという体の内なる能力ホメオスタシスが働かないため、栄養素はアンバランスに大量に摂取され、結果、取り過ぎによる弊害が生み出されるのです。

過剰摂取を防ぐには、食の基本である食べ物から取ることがベストです。食べ物からは一度にビタミンCを1000mgも2000mgも取ることはできません。一日の所要量100mgを取るにはレモンなら5~6個分の果汁を必要とします。1000mgだったら50~60個分のレモンの果汁が必要になります。一度にこんなにレモンを食べられますか。でも、レモン50個分のビタミンCが入った飲み物や錠剤なら、一気に飲むことができます。にんじん10本分のβ―カロテンが入った飲み物なら、難なく飲むことができます。でも一度ににんじんを10本も食べることはできないですよね。

当たり前のことですが、ビタミンAはにんじんやレバーなどから取る、ビタミンEは魚や大豆などから取る、というように自然の食べ物をバランスよく食べて栄養素を取り入れれば、決して取り過ぎることはありません。

各種ビタミンや食物センイ、鉄分、コラーゲンなど、さまざまな栄養素を含んだサプリメント。食べることができないなど、状況に応じて必要なときもあるでしょう。しかし、本来サプリメントは補強食品。食べ物からきちんと取った上で、不足する部分を補う時に摂取するなど、賢く利用する知識が必要です。

ビタミンCも鉄分もβ―カロテンも、食べ物で取れば、単体の栄養素だけではなく、その食べ物に含まれている計り知れないほどの他の栄養素や薬効が、私達の体にプラスに働いてくれます。サプリメントと自然の食べ物との大きな違いはこの一点にあるといってもよいでしょう。

 生き物の寿命は無限ではありません。どんなに元気な人でも、どんなに健康に注意しても、いつかは寿命の尽きる時がきます。

人間は細胞分裂を繰り返し生きています。細胞分裂が止まるとき、私たちの寿命は終わりを告げます。テロメアDNAは誕生時には十数キロkbpの長さがありますが、細胞分裂を繰り返すたびに短くなり、5kbpの長さになると細胞の分裂が止まり、死に至るといわれています。 
100歳の長寿の男女の平均テロメア長は、男性5.3kbp、女性5.9kpb。天寿をまっとうする5kbpにより近く、このことから、病気などの原因がない限り、私たちは100歳を超えるまで生きることが可能と考えてよいでしょう。

「セイシャーの寿命の実験法式」という有名な計算式があります。ここでは脳の重さは寿命にプラスに働き、体重はマイナスに働くということが述べられています。長寿にとって肥満はマイナス要因ということで、事実、100歳を超える長寿の方のBMI(肥満度を示す指数)は理想の20.8~22.8というデータがあります。

つまり、「太ったブタよりも痩せたソクラテス」の状態の方が、長生きするということ、太りすぎず痩せすぎない体型が長寿のコツなのかもしれません。

 肥満は先進国の宿命でしょうか。年々増え続け、高血圧などの原因にもなっています。肥満とは「余分なカロリーが脂肪細胞として、体内に過剰に蓄積された状態」をいい、主たる原因は食べすぎ。では、食べなければ瘠せるかというと、それは確かにてき面で確かに痩せますが、食べなければ生命を維持することができません。食べ物は体を作る大切な要素、健康を作る薬でもあるのです。

肥満を防ぐために一番大切なのは自分の体の状態を把握すること。ダイエットやカロリー計算ばかりに振りまわされず、まずは自分の状態を知ることから始めましょう。十人十色というように私たちはひとり一人違います。身長も体重も違うのに、ひと括りに「必要なのは〇〇カロリー」なんて、おかしいと思いませんか。

肥満を防ぐ初めの一歩は「しっかり噛んで、ゆっくり食べる」こと。お腹が一杯というサインは胃や内臓が教えてくれるのではありません。教えてくれるのは私たちの「脳」。私たちの体のあらゆる部分は「脳」によってコントロールされています。脳の食欲をコントロールする中枢部分が、「もうお腹一杯だよ」とサインを出すことによって、私たちは満腹感を得、食べるのをストップするのです。

しかし、この食欲をコントロールする脳の機能は、作動するまでに15~30分かかるといわれています。作動する前に早く食べてしまうと、サインが出た時にはすでに食べ過ぎの状態になっていることが多く、そのため早食いは、食べ過ぎによる肥満の大きな原因になりやすいのです。

賢い食べ方は、ゆっくりよく噛んで食べること。そして脳からのサインをしっかり受け止めること。これだけで余分な体重はすいぶん落とせます。

肥満は高血圧や糖尿病などの生活習慣病の引き金にもなりやすいのです。無理なダイエットで体重を落とし、途中で挫折しまた繰り返す。こうした体重の増減を繰り返すことはやがて生活習慣病を引き起こし、健康を損ねることにつながっていきます。このことから「肥満を征する者が生活習慣病を征する」ともいわれているのです。 

 機能的に食べるとは、どういうことでしょうか。
 
先のほうれん草のはなしを例に取ってみましょう。ほうれん草にはカロテン、ビタミンC、鉄分などが豊富に含まれています。カロテンや鉄分は、油と一緒に取ると吸収力が高まります。だからカロテンや鉄分を無駄なく取りたいと思ったら、油と一緒に調理するバター炒めやごま和えが効果的な料理となります。
 
ビタミンCを無駄なく取りたいと思ったら、加熱時間を短くします。ほうれん草のビタミンCは熱に弱く、ゆで過ぎるとビタミンCは半減します。加熱時間1分で、約30%のビタミンCが失われるといわれています。お浸しを作るときは、くれぐれもグラグラとゆで過ぎないように。
 
一方、じゃがいものビタミンCは、熱に強いビタミンCです。加熱調理してもじゃがいものビタミンCは壊れないので、じゃがいもは加熱料理に向いています。
 
納豆に含まれるナットウキナーゼという酵素は、約70℃で死滅するといわれています。血栓を溶かす作用があり脳血栓や心筋梗塞を予防する優れた酵素ですが、過熱してはその効果は失われてしまいます。さらに血栓は夜中の3時から4時にかけて発生しやすいので、ナットウキナーゼの効能を考えるのなら、夕方に食べたほうが効果的となります。
 
このように、食べ物の持つ栄養素や薬効には、それぞれ特徴があるのです。食べ物の機能を知識として知ることは大切なことです。1日3食で1ヶ月で90食、1年で1.080食。人生80年としたら86.400食。この毎回の食事のときに、機能的に食べる人と、無関心に食べる人とでは、体に取り入れられる栄養素や薬効に違いが出てきても、不思議ではないでしょう。小さな積み重ねが、健康長寿につながるのです。
 
おいしいから食べるのは大切なこと。さらに機能的な食べ方を心がける「食べ方上手」になって、健康な人生を送りましょう。

「デザイナーフーズプログラム」ってご存知ですか。

これは1990年から5年間の計画で、予算2000万ドルで始まったアメリカ国立ガン研究所のプロジェクトの名称です。

このプロジェクトの目的はガンによる死亡を減らし、ガンを予防すること。発ガンの原因は、今だ完全には解明されていませんが、原因の1/3以上は食生活に由来すると考えられています。予防するためにはどんな食べ物を取ればよいのか、プロジェクトでは世界的な疫学調査を行い、過去10年間に「ガン予防効果を示唆する」という統計上の効果が認められた食品を発表しました。

発表された食品は約40種類の野菜、果物、穀類、香辛料など。いずれも抗酸化作用があり、活性酸素などによるDNAの損傷を防いでガンを抑制することが証明されている食品です。効果の高いといわれる食品を頂点にピラミッドで構成されています。大きく3つのグループに分けられ、抗酸化作用の高いβカロテンやポリフェノールなどを含む食品がピラミッドの上部に位置しています。

このガンに効く食品の位置付けは疫学調査に基づいているため、今後の食品に含まれる有効成分やガン予防の研究が進めば、新たに加わる食品が登場することも考えられ、変更されることもあります。また、日本人の食生活に合わせて、さらにプラスしてもよい食品も考えられます。

デザイナーフーズプログラムで発表された食品は、ガン予防だけでなく、免疫力を高め、生活習慣病の予防にも有効な食品です。毎日の食生活の中で努めて摂取することで、体の酸化を防ぎ、自然治癒力を高め、ガンを始めとする生活習慣病を防ぎましょう。

●ガン予防を期待できる食品
第1群:
にんにく、きゃべつ、甘草、大豆、しょうが、セリ科植物(にんじん、セロリ、パースニップ)

第2群:
たまねぎ、茶、ターメリック(ウコン)、玄米、全粒小麦、豆腐、かんきつ類(オレンジ、レモン、グレープフルーツ)、ナス科植物(トマト、なす、ピーマン)、アブラナ科植物(ブロッコリー、カリフラワー、芽きゃべつ)

第3群:
メロン、バジル、タラゴン、エンパケ、ハッカ、オレガノ、きゅうり、タイム、あさつき、ローズマリー、セージ、じゃがいも、大麦、ベリー類

 ここ近年、がんを含む生活習慣病に効果のある食品として、ファイトケミカルという言葉が脚光を浴びています。ファイトケミカルとは簡単にいうと「抗酸化物質」のこと。動けない植物が太陽の有害物質や外敵から自分の身を守るために産出する物質で、私たちの体に入ると抗酸化力を発揮し、体を酸化させるフリーラジカル(活性酸素)から細胞を守り、がんや老化を防いでくれます。

 ファイトケミカルは、野菜や果物の苦み、辛み、香り、色素などの成分に含まれ、栄養素というよりも薬効効果に優れ、その数は現在認知されているだけでも1万~1万数千種類あるといわれています。
 代表的なものとしてよく知られているのは、トマトやすいかのリコピン、にんにくのアリシン、大豆のイソフラボン、緑黄色野菜のβーカロチン…などでしょう。

 がんは悪性新生物とも呼ばれ、1981年から日本における死因のトップとなり、今なおトップの死亡率を持つ疾患です。体を構成する細胞の異常が原因と考えられ、細胞の異常発生の要因の一つとして、「体の酸化」が指摘されています。
 私たち人間は酸素を吸い、二酸化炭素を吐き出して呼吸をしています。酸素は体にとってなくてはならない大切な要素ですが、体に入った酸素の約2パーセントがフリーラジカルという体を酸化させる原因となる物質に変化します。

 この変化した数パーセントのフリーラジカル撃退に効果を発揮するのが、ファイトケミカルを多く含有している野菜や果物、そして魚油に含まれるオメガ3脂肪酸のドコサヘキサエン酸(DHA)とエイコサペンタエン酸(EPA)などです。

 体の細胞をつくるのは食べ物。そしてまた、体内に発生した異常細胞の働きを食い止めるのも食べ物。がん発生と食べ物との関係は深く、がん要因の1/3は食べ物に由来するといわれています。
   
 私たちの体は約60兆個といわれる細胞で構成され、細胞は約6カ月ごとに生まれ変わっています。新しく生まれ変わった細胞を酸化から守るためにも、ファイトケミカルが期待できる食品を上手に取り入れ、免疫力を高めましょう。免疫力がつくと、自然治癒力が高まり、少々のことではバテない体力がつき、病気や老化から体を守ってくれます。

『月刊 がん』養生レシピ「ファイトケミカル(抗酸化物質)な食事」連載中(毎月9日発売)