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いちご(苺) 旬:12~4月(出荷量のピーク) 4~5月(露地もの)

バラ科の多年草で、原産地は北米東部と南米チリ。品種改良が進み周年を通して市場に出回る人気の果物です。江戸時代末期にオランダから渡来したため、オランダイチゴとも呼ばれています。主流品種の女蜂やとよのかは明治初年に欧米から導入された品種が栽培改良されたものです。苗の周りにワラを敷く栽培方法から「Straw(ワラ)berry」と呼ばれるようになったといわれています。

成分

ビタミンCが100g中62mgと豊富で、大粒(1個25g)6粒で1日の所要量をまかなえる。食物繊維のペクチンも多い。赤い色はアントシアニン系の色素で、酸味はメチルサリチル酸。糖アルコールの仲間であるキシリトールが含まれている。

効能

ビタミンCが免疫力を高めコラーゲンの生成を助けるので、肌荒れを防ぎ風邪やストレス予防に効果がある。ペクチンは血中の悪玉コレステロールを下げるので高血圧や動脈硬化にも有効。アントシアニンは抗酸化力があり、細胞の酸化を防ぐ。メチルサリチル酸は頭痛や神経痛の痛みに効く。キシリトールが虫歯予防に働き、甘みは砂糖と同じだがカロリーが低いため(いちご1g=3cal 砂糖1g=3.8cal)、血糖値を上げない糖として糖尿病などの医療に利用されている。エネルギーが低いのでダイエットにも向く。

効果的な調理のポイント

  • 洗う時はヘタをつけたまま、薄い塩水で手早く洗う。ヘタを取って洗うと水っぽくなり、ビタミンも流失してしまうので注意する。
  • ビタミンCを有効に取るなら、生食がよい。また、時間が経つほどビタミン類は減少するので、新鮮なうちに早く食べるとよい。
  • ヨーグルトのビフィズス菌と一緒に取ると腸の働きが整えられる。
  • 冷凍すると色調の変化やビタミンCの損失を少なくできる。冷凍保存をする時はさっと洗ってヘタを取り、保存袋に入れるとよい。保存期間は家庭用の冷凍庫で2週間くらいを目安にするとよい。

レシピ
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クレソンといちごのサラダ
クレソンといちごで、美肌をつくり風邪を予防する
所要時間:10~15分
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クレソンのカロテンと、いちごのビタミンCが、粘膜を丈夫にして美肌効果に優れた働きをします。黒豆の植物性たんぱく質と、ドレッシングの脂質が加わり、美肌効果をさらに高めてくれるサラダです。クレソンが豊富に含む葉酸や鉄分は、貧血の予防に有効です。クレソンの辛み成分は食欲を増進させる働きがあり、生食だとその効果はさらに高まります。

●材料(2人分)
クレソン 40g
いちご 10粒
黒豆(煮たもの) 20粒
A サラダ油 大さじ2
  酢 大さじ1
塩、こしょう、しょうゆ 各適量

●作り方

① クレソンは茎のかたい部分は取り除き、洗って3cm長さに切り、水気をきる。
② いちごは塩水でさっと洗い、ヘタを取り、4つに切る。
③ ボウルにAを入れ、よく攪拌してドレッシングをつくり、①、②、黒豆を入れて混ぜ合わせる。