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かき(柿) 旬:10~11月

太古の昔から存在し、北海道と沖縄を除く全国で栽培されている柿は、砂糖のない時代には貴重な甘みとして珍重されていました。甘柿と渋柿に大別され、品種は約1000種類。「柿が赤くなると医者が青くなる」といわれるように免疫力を強化する果物ですが、消化がよくないので胃腸の弱っている時の多食は避けましょう。葉にもビタミンCが豊富に含くまれており、葉で作る柿茶はカフェインを含まないので子どもやお年寄りに最適です。

成分

カロテンとビタミンCが豊富。カリウム、食物繊維のペクチン、酵素アルコールデヒドロゲナーゼを含む。特有の渋みはシブオールで、赤い色はカロチノイド。干し柿は食物繊維を多く含む。

効能

カロテンとビタミンCの働きに抗酸化力の高いカロチノイドが加わり、風邪やがんを予防し、抵抗力を高め、肌荒れを予防する。カリウムは利尿効果が高く、シブオールやアルコールデヒドロゲナーゼと一緒に二日酔いに有効に働く。高血圧や動脈硬化の予防も期待できる。

効果的な調理のポイント

  • 変色しやすいので、切ったらレモン汁か酢をかけて色止めするとよい。
  • 大根と一緒に調理すると消化力が高まり、ビタミンCの摂取量も高まる。なますやおろし和えがおすすめ。
  • 特有の渋み成分シブオールとアルコールデヒドロゲナーゼは二日酔いの予防に効果があるので、アルコールと一緒に取るとよい。
  • 柿の若葉もビタミンCが豊富なので、天ぷらやサラダなどに使うとよい。
  • 渋みを取り除くには、渋柿5個に対してりんごを1個用意し、ビニール袋に小さな穴を数カ所あけて柿とりんごを入れ、口を閉じておくとよい。りんごから出るエチレンの作用で、1週間ほどで渋が抜ける。

レシピ
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柿と黒豆の白和え
血中コレステロールが低下し、美肌作りも期待できる
所要時間:10~15分
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柿、豆腐、ごまはそれぞれ血中コレステロールを低下させる働きを持ち、高血圧や動脈硬化の予防に有効な食べ合わせです。柿のカロテンやビタミンC、豆腐やごまのビタミンEの働きが、老化を防止し美肌作りに有効です。黒豆のリノール酸がコレステロール低下や老化防止をさらに高めます。

●材料(2人分)
柿 1/2個
黒豆(ゆでたもの) 大さじ2
豆腐(木綿) 1/4丁
A ごま(白) 大さじ2
  砂糖 大さじ1/2
  塩 小さじ1/4

●作り方

① 柿は皮とヘタを取り、1cm角に切る。
② 豆腐は熱湯にさっと通し、水気をきり、すり鉢でよくする。
③ ②にAを加え、さらによくする。
④ ③に柿と黒豆を入れ、よく和える。