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柑橘類(みかん、オレンジ) 旬:12~1月(温州みかん)

柑橘類はミカン科植物の総称で、東南アジアに原生し、多様な種類に分化して世界中に広がりました。日本の温州みかんは江戸時代初期に中国から伝わったみかんの木から生まれた品種で、オレンジはインドから中国を経てリスボンに渡り世界中に広がりました。ともに生食用の柑橘類として人気も高く生産量も多い果物です。中国伝統医学では加熱したみかんは血行を促進し、風邪・冷え性・腰痛に効果があるといわれています。

成分

ビタミンCが豊富。酸味の主成分はクエン酸。食物繊維のペクチン、ビタミンP、カロテン、ビタミンEを含んでいる。

効能

ビタミンCが血管を丈夫にし、風邪を予防しストレスに対する抵抗力を強化する。クエン酸は胃液の分泌を促し食欲を増進させる。ペクチンは腸内の老廃物をからめとって排泄するので便秘を改善、血中コレステロールを下げるので高血圧や動脈硬化に有効。ビタミンPはヘスペリジンともいわれ、毛細血管を強化して血圧を下げ、血中コレステロールを下げる働きがある。

効果的な調理のポイント

  • ぺクチンやビタミンPは白いスジや内皮に多く含まれているので、できるだけ袋ごと食べるとよい。
  • 食べる前に熱い湯をさっとかけるとワックスが取れ、柑橘類の持つ体を冷やす性質が緩やかになる。胃腸の調子の良くない時や冷え性の人にはおすすめ。

レシピ
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みかんとりんごのおろし和え
便秘を解消し、高血圧を予防する
所要時間:10~15分
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みかんとりんごには食物センイのペクチンが含まれています。ペクチンは腸内の老廃物をからめとって体外に排泄し、腸内細菌の乳酸菌を増やす働きがあるため、便秘を解消し腸の環境を整えます。ビタミンPは毛細血管を強化し、ペクチンの血中コレステロールを下げる働きと一緒になり、高血圧予防に有効です。大根おろしには消化を高める働きがあります。

●材料(2人分)
みかん(大) 1個
りんご 1/2枚
大根おろし 1カップ
A みりん 大さじ1
  しょうゆ 小さじ1/2
  砂糖 小さじ1

●作り方

① みかんは袋から身を取り出す。
② りんごは芯を取り、1cm角に切る。
③ ボウルに大根おろしとAを入れてよく混ぜ、①、②を加えて和える。

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キスとオレンジの酢の物
クエン酸の働きでカルシウム吸収がアップする
所要時間:25~30分(キスを塩でしめる時間は除く)
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カルシウムの豊富なキスに酢をプラスすると、カルシウムの吸収が高まり骨や歯を丈夫にして精神を安定するのに効果があります。オレンジのクエン酸をプラスすることでさらにその効果が高まります。アスパラガスのカロテンとオレンジのビタミンCの働きで血管が強化され、丈夫な皮膚をつくる働きが期待できます。クエン酸が食欲増進に働きます。

●材料(2人分)
キス(三枚おろし) 3尾
オレンジ 1個
グリーンアスパラ 1本
A 酢 大さじ1と1/2
  みりん 大さじ1
  砂糖 大さじ1/2
  塩 小さじ1/2
  だし汁 大さじ1/2

●作り方

① キスは塩をパラパラ(2つまみくらい)と振り、1時間くらいおく。
② オレンジは身を取り出しておく。
③ ①のキスの皮の部分に細かい切り込みを入れ、熱湯を回しかけて冷水に放し、食べやすい大きさに切る。
④ グリーンアスパラは熱湯でさっとゆで、冷水にさっと放して色止めをし、斜め細切りにする。
⑤ 鍋にAを入れ、ひと煮立ちさせてから冷ましておく。
⑥ ボウルにキス、オレンジ、アスパラを入れて混ぜ、⑤で和える。