原産地は南アフリカで、日本には17世紀中期に隠元禅師が中国から持ちかえったといわれていますが、諸説あり定かではありません。江戸時代には果肉が赤いのは気味が悪いと敬遠され、明治末期に西洋種がアメリカから導入され本格的な西瓜栽培が始まりました。それまでは黒皮、無地皮が一般的で、「鉄カブト」とも呼ばれていました。すいかの果肉を搾って3~4時間煮詰めて作る「すいか糖」は、腎炎やネフローゼに効果があるとされ、古くから民間療法として利用されています。
成分
水分が90%以上で、果汁には糖質が含まれ、カリウムを豊富に含んでいる。アミノ酸のシトリンや、グルタチオン、果肉の赤い色のリコピンを含んでいる。
効能
水分が多くアミノ酸のシトリンやカリウムは利尿作用が高いので、むくみや腎臓に有効に働く。高血圧予防や二日酔いにも効果がある。リコピンががんや老化を予防する。過酸化脂質の生成を抑えるグルタチオンには白内障予防の働きが期待できる。
効果的な調理のポイント
- すいかの果糖は低温の方が強く感じられるので、冷やして食べる方がよい。
- 実の白い部分にはビタミン破壊酵素のアスコルビナーゼが含まれているので、調理する時に酢を使うとよい。
レシピ
すいか白玉と小豆のスイート
すいかと小豆の糖質が疲れた脳に即栄養補給
所要時間:15~20分
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白玉粉はもち米の加工品で粒が細かく独特の風味を持っています。栄養価はもち米に準じ、貯蔵性に優れて消化がよく、ゆでてもかたくならない特徴があります。すいかに含まれる果糖やブドウ糖は即エネルギーに転換するので、夏の暑さに疲れた体を素早く回復してくれます。小豆の糖質もエネルギー源になり、力のつく一品です。
●材料(2人分)
☆すいか入り白玉だんご
すいか(種を取り除いた赤身の部分) 50g
白玉粉 35g
☆白玉だんご 1個
白玉粉 30g
小豆あん 適量
●作り方
① すいか入り白玉だんごを作る。ボウルにすいかと白玉粉を入れ手でよく混ぜ、水(分量外)を加えながら耳たぶくらいのやわらかさにする。※水を入れる時は、様子を見ながら少しずつ入れていく。
② 白玉だんごを作る。ボウルに白玉粉、適量の水(分量外)を入れ、手でよく混ぜ、耳たぶくらいのやわらかさにする。
③ 鍋にたっぷりの湯を沸かして沸騰させ、①、②を小さなだんごに丸め、湯の中へ入れる。
④ だんごが浮き上がってきたら1~2分ゆで、冷水に取る。
⑤ 冷えたら水気をきり、器に盛り、小豆あんを添える。