パイナップル 旬:夏(フィリッピン産は周年。台湾産は3~8月)
ブラジルが原産で、形が松かさ、味がりんごに似ていることからパイナップルと名付けられたといわれています。世界中で栽培されているスムースカイエン種は多汁で甘く繊維が少ない優良品種。日本は主としてフィリッピンと台湾から輸入しており、沖縄で少量生産されています。
成分
主成分は糖質で、たんぱく質分解酵素のブロメラリンを含む。ビタミンB1、B2、C、食物繊維も多く、酸味はクエン酸。ミネラル類ではマンガンを含んでいる。
効能
たんぱく質を分解するブロメラインと、胃液の分泌をよくするクエン酸の働きで消化が促され胃腸を守る効果がある。ブロメラリンは腸内の腐敗物を分解するので、下痢や消化不良、ガス発生の抑制に有効。ビタミンB1は新陳代謝をよくして疲労を回復し、ビタミンCが風邪や肌荒れを予防する。マンガンはカルシウム吸収を促進して骨を丈夫にする働きがある。
効果的な調理のポイント
- ブロメラリンは酵素なので、60℃以上の熱を加えると効果が失われる。効果を期待する時は生食がよい。
- ブロメラリンはゼラチンの固まりを悪くする働きがあるので、ゼリーを作る時は加熱するか、缶詰を使うとよい。
- 下にいくほど甘みが強いので葉を下にしておくと甘みが全体に回る。
レシピ
豚バラ肉のパイナップル甘酢漬け
豚肉とパイナップルのビタミンB群が、夏バテ予防に効果を発揮
所要時間:15~20分(豚バラ肉を漬けている時間は除く)
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パイナップルのクエン酸は胃液の分泌を盛んにして、消化吸収を高める働きを持っています。豚肉とパイナップルは、ビタミンB1、B2が豊富に含まれているので、疲れを取り夏バテ予防に最適な組み合わせです。きゅうりとパプリカでビタミンCを補い、にんにく・しょうがでビタミンB1の吸収を高めます。バラ肉には皮膚病や血栓を予防するナイアシンが豊富に含まれています。
●材料(2人分)
豚バラ肉(薄切り) 200g
パイナップル(缶詰) 輪切り5枚
きゅうり 1本
パプリカ(赤) 1/2個
にんにく、しょうが 各1片
片栗粉 適量
A パイナップルの缶汁 100CC
しょうゆ 1と1/2
酒 大さじ2
酢 大さじ1/2
砂糖 少々
●作り方
① にんにくとしょうがはすりおろす。
② 豚バラ肉は2つに切り、①としょうゆ大さじ1(分量外)に漬けておく。30分くらい。
③ パイナップルは一口大に切る。きゅうりは5mm幅の斜め切りにする。パプリカは細切りにする。
④ フライパンに油を熱し、片栗粉をまぶした豚バラ肉を、カラッと揚げる。
⑤ 容器に豚バラ肉、パイナップル、きゅうり、パプリカを入れ、Aを回しかけ、味をなじませる 。