良質なたんぱく質を豊富に含み、消化吸収がよく体力が強化される栄養魚です。江戸時代には、大名が七夕の祝いに将軍家に献上したという高級魚でした。脂質のDHAやEPAの含有量は青魚の中でも群を抜いて多く、まさに「青魚の王様」。「サバの生き腐れ」といわれるように鮮度の落ちやすのが欠点。「サバを読む」という言葉は、傷みやすいサバを数もよく数えずに漁師が急いで売りさばいたことが語源といわれています。鮮度が落ちるとアレルギーの原因になるヒスタミンが増えるので注意しましょう。サバといえば通常は真サバをさします。
成分
たんぱく質と脂質が豊富。脂質はEPA、DHA。カルシウム、ビタミンD、ビタミンA、ナイアシン、B2、B12、タウリンも含まれている。
効能
たんぱく質が豊富で良質なので体力が強化される。DHAは記憶力や学習能力を高め、ボケを予防する。EPAは動脈硬化予防に有効。ナイアシンやタウリンがコレステロールを低下させ、ビタミンB2と一緒に口内炎や口角炎を予防する。カルシウムやビタミンDが健康な皮膚や爪、歯の発達に働き、精神安定も期待できる。
効果的な調理のポイント
- 寄生虫がいることがあるので、加熱するか、酢で〆るとよい。
- 臭みを取るにはたっぷりの塩を使うとよい。
- 冷凍する時は味噌にしてから冷凍すると、うまみを逃がさない。
- 血合いの部分には多くの栄養素が集中しているので、無駄なく食べるとよい。
レシピ
サバのピカタ
血管をしなやかに保ち、コレステロールを低下させる
所要時間:15分
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サバに含まれる不飽和脂肪酸のEPAやDHA、ピーマンやにんじんのβ―カロテン、しいたけの食物繊維の食べ合わせは、血管をしなやかに保ち、コレステロールの低下に有効です。消化吸収のよいサバは体力を強化する働きに優れ、うずらの卵をプラスすることで、栄養バランスが高まり、疲れやすく体力がない時におススメです。
●材料(2人分)
サバ(三枚おろし) 片身
ピーマン 1個
しいたけ(中) 1枚
にんじん 10g
うずらの卵 2個
しょうゆ 小さじ1/2
塩 少々
オリーブ油 大さじ1
付け合せ(トマト、パセリ)
●作り方
① サバは2~3cm幅のそぎ切りにし、塩少々を振り、5~6分置く。
② ピーマンは種を取り、みじん切りにする。
③ しいたけは石づきと軸を取り、かさと軸はみじん切りにする。
④ にんじんはみじん切りにする。
⑤ ボウルにうずら卵を割りほぐし、ピーマン、しいたけ、にんじん、しょうゆを加えてよく混ぜ衣を作る。
⑥ サバの身の面に小麦粉を振り、④を乗せる。
⑦ フライパンに油を熱し、衣を付けた面を下にして入れ、フタをして中火で両面をこんがり焼く。