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カツオ(鰹) 旬:5~6月(初ガツオ) 9~10月(戻りガツオ)

サバ科の回遊魚で、全世界の温帯から熱帯に広く分布しており、主に一本釣りで捕獲します。香りは初ガツオですが、脂肪が乗った戻りガツオの方が美味。脂肪量は10倍以上も違います。日本料理に欠かせないカツオ節の原料で、『日本書紀』にも登場する魚です。肉質がかたくなることから「カタウオ」→「カツオ」に転じたのが名前の由来といわれています。

成分

良質のたんぱく質が豊富。脂質は不飽和脂肪酸のDHAを多く含んでいる。ビタミンB1、B2、ナイアシン、ビタミンDなどのビタミン類や、鉄分などを豊富に含み、血合い部分にはビタミンB12やタウリンが豊富に含まれている。うまみ成分はグルタミン酸。

効能

DHAは健脳作用があり学習能力や記憶力を高め、うまみ成分のグルタミン酸の記憶力を高める働きと一緒に、優れた健脳効果が期待できる。タウリンはコレステロール値を下げ、肝機能を高める。鉄分やビタミンB12が貧血を予防し、造血に働く。ビタミンDがカルシウムの吸収を高めて骨の強化や精神安定に働き、B1、B2が疲労を回復させ体調を整える。

効果的な調理のポイント

  • 水分が多いので、表面をさっとあぶるたたきにすると、臭みが取れうまみ成分を閉じ込めることができる。
  • 傷みが早いので、抗酸化力の高いしょうがやにんにくと一緒に食べると脂質の酸化を抑えることができる。
  • 皮部分にはコラーゲンが含まれているので、大根おろしなどビタミンCが豊富なものと食べ合わせると無駄なく取り入れることができる。
  • 内臓にはビタミンAが豊富に含まれているので「酒盗(内臓の塩辛)」などにして取るとよい。

レシピ
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カツオとチーズの生春巻き

所要時間:20~25分
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カツオのビタミンB1と、プロセスチーズのビタミンB2は疲れやすい体を元気にしてくれる食材です。青じそや白髪ねぎがビタミンB群の吸収を高めます。ライスペーパーの主原料の米粉は、ビタミンB群やクエン酸の働きで、有効にエネルギーに変えられ、疲労回復に効果的に働きます。梅干のクエン酸は食欲増進にも働きます。

●材料(生春巻き4本分)
カツオ(刺身用) 長さ9~10cmで1cm角のもの4本
プロセスチーズ 1cm厚さのもの1枚
青じそ 4枚
白髪ねぎ 適量
梅干 1個
ライスペーパー 4枚
酢じょうゆ 適量

●作り方

① プロセスチーズは4等分に切る。
② 梅干は種を取り、包丁で細かくたたく。
③ ライスペーパーをぬるま湯に2分位浸ける。
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④ キッチンペーパーの上に、ぬるま湯から取り出したライスペーパーを乗せる。
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⑤ ライスペーパーの手前部分に、青じそを乗せ梅肉を塗り、カツオ、プロセスチーズ、白髪ねぎを乗せ、手前を折り左右を折り、クルクルと巻く。

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⑥ 半分に切り、器に盛り、酢じょうゆを添える。