タイ(鯛) 旬:12月(真ダイ)

縄文時代中期の青森市三内丸山遺跡から出土された骨は、背骨がつながっていたことから刺身で食していたと想像されるほど、古くから食べられていた魚です。真ダイは40年も生きるといわれるほど長命で、さらに美味なことから、「めでたい魚」として親しまれ、祝儀には欠かせない魚です。江戸時代には『鯛百珍』が出版されるほど、人気のある魚です。

成分

たんぱく質が多く脂質は少ない。ビタミンA、D、E、B1、ナイアシンやタウリン、イノシン酸を含む。マグネシウムや銅、亜鉛などのミネラル類も含む。

効能

たんぱく質は良質でお腹を温める働きがあるので、胃腸が弱く体力の落ちた時によい。バランスのよいミネラル類の働きで常食すると血色がよくなる。ナイアシンとタウリンは高血圧や動脈硬化の予防に有効で、イノシン酸は細胞再生を助ける働きを持っている。風邪予防、肌荒れ、老化防止の効果が期待できる。

効果的な調理のポイント

  • 頭部や目玉にはゼラチン質が含まれているので、かぶと煮などにして食べるとよい。

レシピ
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タイとアナゴのかぶら蒸し
タイとかぶは体を温め冷えを取り除くベストコンビ
所要時間:20分
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タイは高たんぱくで低脂肪な白身魚で、お腹を温め胃腸を整える働きを持っています。かぶも同様に胃腸を温める働きを持っているので、タイとかぶの食べ合わせは、冷えを取り除く作用に優れています。滋養強壮に優れ内蔵を温める作用のあるアナゴをプラスして、冬の体を内面から温めます。消化吸収は蒸すと一層高まります。

●材料(2人分)
タイ(切り身) 100g
アナゴ(蒲焼) 40g
かぶ 2個
銀杏(水煮) 6粒
卵白 1個分
A だし汁 1カップ
  みりん 大さじ1/2
  しょうゆ(薄口) 大さじ1/2
水溶き片栗粉 片栗粉小さじ1:水小さじ2

●作り方

① タイは一口大に切り、塩少々(分量外)を振る。
② アナゴは1cm幅に切る。
③ かぶはよく洗い、皮ごとすりおろし、ザルに入れ自然に水気をきる。
④ ボウルにかぶと卵白を入れ、よく混ぜる。
⑤ 器にタイとアナゴを盛り、銀杏を散らし、④をかける。2つ作る。
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⑥ 蒸気の立った蒸し器に⑤を入れ、強火で約10分蒸す。
⑦ 鍋にAを入れて煮立て、水溶き片栗粉を回し入れてトロミをつけ餡を作る。
⑧ 蒸しあがったかぶら蒸しに、⑦の餡をかける。