極寒の氷上でのワカサギ釣りは、北海道や本州山間部の湖の冬の風物詩です。鮭やアユ同様に川を上って産卵し、川を下って成魚となる一年魚で、卵を持った時が一番美味です。山陰や福岡地方ではアマサギと呼ばれています。漢字で公魚と書くのは、江戸時代に霞ヶ浦の北に位置する麻生藩の藩主が、年賀の祝いに串焼きのワカサギを将軍に献上したことに由来しています。
成分
たんぱく質や脂質は良質。カルシウム、鉄分、リンなどのミネラル類や、ビタミンA、ビタミンB1、B2、E、セレンを含有。内臓にはビタミンDが含まれている。
効能
カルシウムが骨や歯を丈夫にし、ビタミンDがカルシウム吸収を高めるので、骨粗鬆症や精神安定に有効に働く。鉄分やリンが貧血予防に有効。ビタミンAが肌の乾燥を防ぎ、眼に栄養を与える。ビタミンEやセレンが老化予防に働く。骨のまま食べられるのでカルシウムやミネラル類の供給源として優れている。
効果的な調理のポイント
- 腹の皮が薄くて破れやすく、鮮度が落ちやすいので、新鮮な内に丸ごと調理するとよい。
- 酢を使うと、魚臭さを消すことができる。
- 牛乳を使うと、特有のニオイを取ることができる。
レシピ
ワカサギの煎茶甘辛煮
ビタミンCとビタミンB群が、健康な美肌をつくる
所要時間:30分
——————-
豊富なビタミンCを含有する煎茶と、ビタミンB群が豊富なワカサギは、健康な美肌をつくるのに効果的な一品です。梅干、ねぎ、煎茶と殺菌作用の高い食材を組み合わせて、風邪の予防や食中毒の感染を防ぎ、それぞれが持つ抗酸化力が細胞の酸化を防ぎます。カルシウムも豊富なので、イライラを防ぎ精神も安定する一品です。
●材料(2人分)
ワカサギ 200g
梅干 2個
ねぎ 1本
煎茶 適量
A しょうゆ 大さじ5
みりん 大さじ3
砂糖 大さじ1
酒 大さじ1
●作り方
① ワカサギは塩水で洗い、半日くらい天日で干し、両面をこんがり焼く。
② 平鍋に①を並べ、梅干とヒタヒタの煎茶を注ぎ入れ、火にかける。煮立ったらアクを取る。
③ ②にAを加え、弱火で20~30分コトコト煮つめる。