万葉集に大伴家持が詠んだ歌があるほど、昔から滋養強壮の食べ物とされ、特に土用のウナギは体力をつけ夏バテを防ぐとされています。「土用の丑の日」の由来は江戸時代の発明家であり文芸家である平賀源内が、繁盛しないウナギ屋に頼まれて、「本日は土用の丑の日」という看板を書いて張り出したら、繁盛したことによるといわれています。「ウナギと梅干しは食べ合わせが悪い」といわれますが、根拠がないのでご安心を。
成分
高たんぱく、高脂質、低カロリー。脂質は不飽和脂肪酸のEPAやDHAで、表面のヌメリはムコプロテェイン。ビタミンAが豊富に含まれ、特に肝に多い。ビタミンE、B1、B2などのビタミン類や、カルシウム、亜鉛、鉄などのミネラル類も豊富に含まれている。
効能
ムコプロテェインが胃腸の粘膜を保護し消化吸収を助けるので、特に夏バテに効果がある。ビタミンB1が疲労回復し老化を防止する。血中コレステロール値を制御するDHAやEPAは、常温では固まらない脂なので血液の流れをよくし、動脈硬化などの生活習慣病の予防に効果がある。
効果的な調理のポイント
- 脂質が気になる時は白焼きにするとよい。
- 山椒は抗酸化作用があるので、ウナギと相性がよい。
レシピ
ウナギの落花生入り卯の花
しょうがをプラスして体を温め、関節痛を緩和する
所要時間:20
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ウナギと落花生は、落花生のビタミンEがウナギの不飽和脂肪酸の酸化を防ぎ、関節痛の緩和に有効に働く食べ合わせです。血液循環をよくして体を温めるしょうがをプラスすることで、関節炎の痛み緩和を高めます。おからの食物繊維が腸内をキレイにし、三つ葉のカロテンやビタミンCが肌荒れ予防に働きます。
●材料(2人分)
ウナギの蒲焼 50g
落花生 10粒
しょうが 1/2片
おから 50g
三つ葉 4本
A 酢 大さじ1
砂糖 大さじ1/2
塩 少々
水 大さじ4
●作り方
① ウナギは5mm幅に切る。
② 落花生は皮をむき、粗く刻む。
③ しょうがは皮をこそげ、みじん切りにする。
④ 三つ葉は熱湯でさっとゆで、水気を絞り、1cm幅に切る。
⑤ 厚手の鍋におからを入れ、弱火でかき混ぜながら軽く煎り、Aとしょうがを加え、さらによく煎る。
⑥ ⑤にウナギ、落花生を入れて軽く煎り、火を止めて三つ葉を加え混ぜ合わせる。