コンブ(昆布) 旬:12~2月(真コンブ)

コンブの取れない沖縄の人々がコンブを大量に取り、長寿であることは有名です。また、秦の始皇帝が不老長寿の薬を探しに東方に使者を遣わした目的は、実はコンブであったといわれています。多くの薬効があることから「海の野菜」とも呼ばれ、チェルノブイリの原子炉爆発事故の時には放射能汚染の解毒に大活躍をしました。

成分

ヨウ素、カリウム、カルシウム、食物繊維が豊富に含まれている。食物繊維はアルギン酸やフコイダン。うま味は遊離アミノ酸のグルタミン酸やマンニットで、マンニットは乾燥コンブの表面に白く付いている粉。

効能

ヨウ素が甲状腺肥大などの機能障害を予防する。カリウムが塩分を排出し、豊富な食物繊維がコレステロールを包み込んで排泄するので、高血圧や動脈硬化の予防に有効。カルシウムがイライラを和らげストレスを解消に働く。マンニットには利尿作用があり、むくみ解消に有効。

効果的な調理のポイント

  • 表面の白い粉はマンニットなので、水で洗うと落ちてしまうので注意。かたく絞った濡れ布巾でさっと表面の汚れを取るだけでよい。
  • 豊富に含まれるヨウ素は油と一緒に調理すると吸収率が高まる。
  • カリウムは水溶性なので、溶け出た汁は薄味にして飲みきると無駄なく取り入れることができる。
  • やわらかく煮るには必ずフタをする。フタをしないと水分が蒸発してしまい、いつまでたってもやわらかくならない。
  • だしを取る時は水につけておくだけでよい。

◎だしを取った後のコンブの利用法
1. 小さく切って佃煮煮にする。
2. 干してミキサーにかけ、ふりかけにする。

レシピ
04-08-02_01
金時豆・ブロッコリー・コンブのマリネ
疲労や倦怠感を回復する
所要時間:10分(漬ける時間は除く)
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金時豆はいんげん豆の中で出回る量が最も多い品種です。主成分はでんぷんとたんぱく質で、ビタミンB1も豊富に含んでいます。ビタミンB1はたまねぎの硫化アリルと一緒に取ることで吸収率が高まり、疲労回復や倦怠感の回復に働きます。ブロッコリーと昆布をプラスすることで、がん予防も期待できる食べ合わせになります。

●材料(2人分)
金時豆(煮たもの)……100g
ブロッコリー……2房
たまねぎ……40g
昆布(だしを取った後のものでよい)……10g
A サラダ油…大さじ1
ワインビネガー…大さじ1
砂糖…小さじ1
塩、こしょう…各少々

●作り方

① ブロッコリーは熱湯でゆで、小房に分ける。
② たまねぎは細切りにする。
③ 昆布は食べやすい長さの細切りにする。
④ ボウルにAを入れてよく攪拌し、金時豆、ブロッコリー、たまねぎ、昆布を入れ1~2時間漬ける。