うずら卵(鶉卵)
うずらは尾の短い丸い体型をしたキジの仲間で、最も長距離を渡る鳥といわれています。卵は殻が薄く褐色の斑点があり、小型にもかかわらず栄養価に優れています。古くから世界各地に生息しており、中国漢方薬の古書『本草網目』でその効能が評価されています。江戸時代には豪快な鳴き声を楽しむために飼育され、採用卵として飼育されたのは明治中期といわれています。
成分
良質なたんぱく質や脂質を含む。鉄分やビタミンA、E、B1、B2、B12などのビタミン類やカルシウム、リン、鉄分などのミネラル類を含有している。
効能
良質なたんぱく質はアミノ酸スコア100%で、体力を強化し免疫力を高める。ビタミンAが暗視野能力を高め、B1やB2の働きと一緒に眼精疲労を取り除き、視力向上に働く。鉄分が貧血を予防し、ビタミンB12が悪性貧血予防に有効に働く。ビタミンEが老化を予防する。
効果的な調理のポイント
- 2~3日経ったものの方が、殻がむきやすい。
- 生食の時は賞味期限内のものにする。また、殻にヒビが入っているものは、生で食べないようにする。
- 食べる直前に割ること。割ったままにしておくと細菌が増殖しやすくなるので注意する。
保存時の注意
- 「卵は丸い部分を上にして保存する」卵の丸い側には気室(空気が入っている場所)があり、この気室を上にすると卵黄を安定した状態で保て、鮮度を維持することができる。
- 「傍に臭いの強い物を置かない」卵殻には気孔と呼ばれる穴が無数に開いている。この穴から内部の水分や炭酸ガスを発散し、同時に外の臭いを吸収している。強い臭いを吸収すると卵に臭いがついてしまうので要注意。
レシピ
うずら卵のカレーピクルス
老化防止の効果が高い保存食
所要時間:15分(卵を漬け汁に漬ける時間は除く)
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うずら卵5個の栄養価は鶏卵1個に相当します。うずら卵は小さいけれども栄養価の高い食品です。抗酸化力の高いカレー粉や、栄養吸収を高める酢と一緒に取ることで、細胞の酸化が予防され老化を防止する働きが高まる食べ合わせになります。栄養が不足気味の時に特におススメの保存食です。
●材料(20個分)
うずら卵……20個
A 酢……1/2カップ
砂糖……大さじ2
カレー粉……小さじ2
ローリエ……2枚
粒こしょう……少々
●作り方
① うずら卵はかためにゆで、殻をむく。
② Aの材料を合わせる。
③ 密閉用器に漬け汁とうずら卵を入れ、3~4日漬け込む。途中何回か漬け汁をよく混ぜ、味が均等につくようにする。