練乳(れんにゅう)

練乳は牛乳の成分を可能な限り凝縮して濃くし、バイ菌などの菌の発生を抑えたミルクです。赤ちゃんに安全に飲ませることを目的に開発され、1856年アメリカのボーデンによって作られました。日本で初めて作られたのは1872年。粉ミルクが開発されるまで乳児の人工栄養として利用されていました。欧米では現在でも育児用の乳製品の一部に練乳が使われています。

練乳の種類

無糖練乳:エバミルクと呼ばれている
加糖練乳:コンデンスミルクと呼ばれている

成分

たんぱく質、糖質、脂質は濃縮されているため牛乳よりも多く含有されている。カルシウムや鉄分、リン、亜鉛などのミネラル類や、ビタミンA、E、Kなどのビタミン類を含んでいる。加熱されているため水溶性ビタミンは少ない。

効能

三大栄養素が体を強化し力をつける。カルシウムが丈夫な骨や歯を作り、ビタミンKがその働きを強め、情緒安定に働く。鉄分が貧血を予防し増血に働き、亜鉛が成長を促す。ビタミンAが皮膚や粘膜を強化し、ビタミンCが血管を丈夫にして抵抗力を高める。

効果的な調理のポイント

  • 牛乳や豆乳を使うジュースに少量入れるとコクが出ておいしくなる。
  • コーヒーや紅茶などの飲料や、マヨネーズ料理に少量プラスするとおいしい。