鴨(かも)
鴨はガンカモ科に属するカモ類の総称で、種類が多く、極地を除く世界中に分布しています。古くから食用とされてきた歴史があり、通常鴨肉というと合鴨(アオクビアヒルとマガモを交配させたもの)を指し、現在は食用として飼育されているため四季を通して食すことができます。野性の鴨を家畜化したのがアヒルで、アヒルの肉も鴨肉として扱われています。
成分
良質なたんぱく質を含み、脂質は不飽和脂肪酸が多い。ビタミンA、B1、B2、Eなどのビタミン類や鉄分を多く含んでいる。野生種も飼育種も栄養的には変わりはない。
効能
たんぱく質はアミノ酸バランスに優れ、体力を増強し、さっぱりとしているのでダイエットにも向く。脂質の不飽和脂肪酸が血中コレステロールを低下させ、脂肪太りを予防する。ビタミンAが粘膜を強化し、目に栄養を与える。ビタミンB1が疲労感や倦怠感を取り除き、B2が生活習慣病予防に有効に働く。鉄分が貧血や食欲不振などの解消に働く。
効果的な調理のポイント
- 熱を加えすぎないようにする。
- 熱い内に切ると肉汁が流れ出てしまうので、少し冷ましてから切るとよい。
- 合鴨は皮と肉の間に脂が多いので、皮全体にフォークなどを刺して穴を開けてから調理するとよい。
- 肉から出る肉汁にコクがあるので、無駄なく利用するとよい。鍋の場合は最後に雑炊を作るとよい。焼いた場合は出た肉汁でソースを作るとよい。
- ビタミンB1は硫化アリルと一緒に取ると効果が高まるので、ねぎなどと一緒に調理するとよい。