黍(きび)
赤褐色の種子を食用するイネ科の一年生草本です。原産はインドといわれ、遊牧民が栽培していたものが広がり、日本には縄文晩期に朝鮮から伝来したといわれています。生育期間が短く乾燥に強い作物なので、世界各地で栽培されています。うるち種ともち種があり、きびだんごはもち種で作られます。粟よりも大きな粒で、卵のようなコクがあります。
成分
亜鉛やマグネシウムを多く含む。カルシウム、銅、鉄分、カリウムも含有。良質のたんぱく質と脂質を含む。
効能
亜鉛が味覚を正常に保ち、免疫力の低下を防ぐ。マグネシウムとカルシウムの働きが骨を形成する。動脈硬化や高血圧の予防に有効。黍たんぱくが善玉コレステロールである血中の高密度リポタンパク質(HDL-コレステロール)の値を高める。
効果的な調理のポイント
- 米と混ぜて炊く時は、米の1~2割を混ぜるとちょうどよい。
- 5~6回研ぎ洗いしてから一晩、水に漬け、もう一度研いでから炊くとよい。
- 炊けた後、10~20分くらい蒸らす
- 炊きたての黍をすり鉢に入れてつくと、黄色いお餅になる。そのまますまし汁の椀ダネにしたり、海苔で巻いてもおいしい。