はと麦

イネ科の一年草で、雑穀の中でもっとも粒の大きいのが特徴です。古くから薬効の高い食材として知られ、楊貴妃も美容食として愛食したと記されています。原産地は中国南部からインドシナ半島といわれ、日本伝来はハッキリしませんが、江戸中期には広く伝わっています。名前の由来は多く収穫できることから「八斗麦」と名付けられたという説もあります。民間療法では、「イボ取り」に効果があるとされ、アトピー性皮膚炎にも有効といわれています。

成分

たんぱく質を多く含み、アミノ酸のバランスもよい。ビタミンB2が多く、含有量は玄米よりも多い。ビタミンB1、カルシウム、鉄分、食物繊維を含有している。

効能

ビタミンB2が脂肪の代謝を助け肥満を防ぐ。体内に溜まった老廃物やガスなどを追い出す力、新陳代謝作用や利尿作用があり、むくみ予防に働く。常食すると肌がなめらかになり、シミ、ソバカス、肌荒れなどが改善され、美肌が期待できる。

効果的な調理のポイント

  • 精白したものは、お米と混ぜて炊いて食べるとよい。
  • 穀粒を殻つきのまま煎ったものに水を加えて煮出すと「はと麦茶」となる。
  • はと麦粉は、湿気やすいので、密閉容器で保存する。梅雨や夏期は冷蔵庫で保存するとよい。

レシピ
08-01-11_01
はと麦と小豆の薄焼きお焼き
便秘予防や美肌も期待できる
所要時間:20分
——————-
たんぱく質が豊富で利尿作用のあるはと麦と、糖質とカリウムが豊富な小豆は、むくみを予防する食べ合わせです。はと麦と小豆は共に食物繊維を豊富に含んでおり、便秘解消に有効です。小豆のビタミンB1が疲労回復に、はと麦が美肌効果に働きます。はちみつを添えておやつにも向く一品です。

●材料(2人分)
はと麦粉……70g
小豆(煮たもの)……30g
A 牛乳……1/2カップ
  すり白ごま……大さじ1
  卵液……1/2個分
サラダ油……適量
はちみつ……適量

●作り方

① ボウルにはと麦粉、小豆、Aを入れ、サックリ混ぜる。
② フライパンに油を薄く敷き、①の1/4量を丸く流し入れ、両面をこんがり焼く。同じ物を4枚作る。
③ 器に盛り、はちみつを添える 。