稗(ひえ)
イネ科の一年生草本で、原産地はインド。粟同様、縄文時代に朝鮮から渡来したといわれています。五穀のひとつに数えられ、灰色がかった白い実で、白米に混ぜて食べられていました。湿地や寒冷地、干ばつなどの環境でも短い生育期間で栽培でき、肥料はイネの半分でOK。うるち種ともち種がありますが、現在はうるち種だけが栽培されています。
成分
たんぱく質や脂質、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、食物繊維をバランスよく含んでいる。
効能
ひえたんぱく質もあわと同様に善玉コレステロール値を高める効果があり、脂質代謝改善機能がある。ミネラル含有量が多く、特にカルシウムやリンが豊富なので骨粗鬆症を改善する。豊富な食物繊維が腸の機能を整える。稗は穀物の中で最もアレルギーになりにくい食品で、アレルギー除去食品としても知られている。また、漢方では出血を止め、体温を下げるといわれている。
効果的な調理のポイント
- そのまま食べると味がよくないので、白米に混ぜて食べるとよい。
- 炊く時は5~6回研ぎ洗いし、一晩、水に漬けた後、もう一度アクを取ってから炊き、10~20分くらい蒸らすとよい。