そば粉(蕎麦粉)
「登呂遺跡」跡からそばが発見されていることから、石器時代からそばを食していたと考えられています。やせ地や寒冷地でも短期間で収穫できるため、飢饉対応の作物として栽培されていたということが、『続日本紀』に記されています。漢字で「蕎麦」と書きますが、麦とは関係なく、現在のような加工したそばの形が確立したのは江戸時代中期から後期にかけてといわれています。
成分
フラボノイドの一種で、ビタミンPと呼ばれるルチンが含まれている。たんぱく質の含有が高くトリプトファン、スレオニン、リジンなどの必須アミノ酸を多く含有しアミノ酸バランスがよい。食物繊維やビタミンB1、ナイアシン、リンを多く含む。
効能
ルチンは毛細血管を丈夫にして出血を防ぎ、加齢などで弾力性を失いもろくなっている血管を強化するので、高血圧や動脈硬化、脳卒中を予防する。食物繊維が便秘を解消し、ビタミンB1が糖質の代謝にかかわり疲労を回復する。ナイアシンが皮膚炎や下痢を防ぐ。消化器系の機能を活発にする働きがある。
効果的な調理のポイント
- ルチンは水に溶ける性質があるので、そば湯を飲むとよい。
- 体を冷やす作用があるので、冷え性の人は食べ過ぎに注意する。
- 穀物特有のアレルギー要因にもなるので、そばアレルギーが心配な時は食べない方がよい。
●そばの実は殻を取り除き生の皮をつけたもので、そばの栄養を丸ごと取ることができる。風味が豊かでかすかな渋みがある。冷暗所で約1年保存が可能。煮る前に香ばしい香りが出るまで煎るとおいしい。
レシピ
そばカルボナーラ
うつ症状の緩和におススメ
所要時間:15分
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そばで作るカルボナーラはうつ症状を緩和する料理です。生クリームやチーズなどの乳製品にはトリプトファンが豊富に含まれており、そばやベーコンをプラスすることで、さらに神経の安定が保たれます。卵黄に含まれるビタミンB12が集中力の向上に働き、貧血予防にも有効です。
●材料(2人分)
そば(乾麺)……120g
卵黄……2個分
生クリーム……1/2カップ
パルメザンチーズ……30g
ベーコン……40g
塩、黒こしょう……各適量
●作り方
① ボウルに卵黄を入れてよく混ぜ、生クリームとパルメザンチーズを加えて混ぜ合わせ、塩で味を調える。
② ベーコンは7~8mm幅に切り、フライパンで炒め、油を切ってから①に加える。
③ そばはたっぷりの湯で所定の時間茹で、水気をきる。
④ ②にそばを加え、和えてから器に盛り、黒こしょうを振る。