えんどうまめ(豌豆) 旬:通年
原産地は西アジアといわれ、エジプトの王、ツタンカーメンの墓から副葬品と一緒に発見されたという歴史の古い豆です。日本には遣唐使によって伝えられたといわれ、『倭名類聚抄』に「乃良末女(のらまめ)」と記されています。本格的な栽培は江戸時代になってからで、明治後半には輸出用として多く栽培されていましたが、今はほとんどが輸入です。緑色の青えんどうと、茶褐色の赤えんどうがあります。
野菜として食べられるえんどう豆の種類
●豆苗(トウミオウ):えんどう豆の新芽の部分で、中国では古くから野菜として食べていた。
●さやえんどう:えんどう豆が若いうちに取ってサヤのまま野菜として食べる。別名「絹さや」。名前の由来は、鮮度がいいとサヤの表面が絹づれに似た音がするからといわれている。
●スナックえんどう:アメリカから導入された品種で、グリンピースをさやごと野菜として食べられるように改良したもの。豆が大きくサヤがやわらかい。
●グリンピース:成熟しないうちにサヤから取り出した豆。
成分
炭水化物や鉄、カリウム、カルシウム、リンなどのミネラル類を含んでいる。食物繊維を豊富に含有し、ビタミンB1、B2、たんぱく質も含んでいる。
効能
豊富な食物繊維が腸の働きを高めて便秘を解消する。カルシウムとリンが一緒になって骨や歯を丈夫にする。鉄分が赤血球をつくって貧血を防ぎ、カリウムが体内の余分なナトリウムを排出するので高血圧に有効。利尿効果も高い。豊富なビタミンB1が糖質をエネルギーに変えるので、疲労回復や筋力の働きをよくする。
効果的な調理のポイント
- 水で洗ったらすぐに煮てよい。豆がやわらかくなったら弱火にすると、皮が破けない。