ケシ科の一・二年草けしの種子で、原産地は地中海沿岸や西アジアといわれています。未熟な果実の乳液からアヘンが作られるため、日本では一般の栽培は禁止されています。ヨーロッパではけしの赤い花は、戦場で倒れた戦士たちの血の色といわれ、英雄たちのシンボルとされていました。日本生まれの香辛料「七味唐辛子」の原料のひとつに使われ有名です。

成分
約50%の脂質を含み、たんぱく質、炭水化物も含有。カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛などのミネラル類を含み、ビタミンE、B1、B2、B6などのビタミン類、食物繊維を含んでいる。種子には麻酔成分であるアルカロイドは含有されていない。

効能
脂質がコレステロールを下げ、たんぱく質や炭水化物がエネルギー源となり、体力を強化する。豊富なカルシウムが歯や骨を丈夫にし、ビタミンB1が糖質を分解して疲れを取る。ビタミンB2とB6が肌荒れを防ぐ。食物繊維が腸の働きを整え、便秘を解消する。

効果的な調理のポイント
・香りが香ばしいので、パンやクッキーに使うとよい。
・サラダや和え物などで、ビタミンCの多い食材と一緒に取ると、不足しているビタミンCが補える。含有している鉄分の吸収を高めることができる。
・ビタミンDを含有する食材と一緒に取ると、カルシウム吸収が高まる。