別名:高野豆腐(こうやどうふ)、凍み豆腐(しみどうふ)
外につるして作られる凍り豆腐は、天日と寒風がおいしさの条件で、寒さ厳しい地域の冬の特産品です。凍り豆腐の誕生には諸説あり定かではありませんが、江戸時代前半にはすでに高野山の名物となっていました。作られる地域ごとに高野豆腐、凍み豆腐などの名称がありますが、科学技術庁での食品名は「凍り豆腐」。豆腐よりも輸送や貯蔵に適している栄養価の高い保存食で、国内生産は長野県がトップです。

成分
良質なたんぱく質と脂質を豊富に含む。カルシウム、リン、鉄分などの含有が高く、ビタミンEや食物繊維も含む。イソフラボン、サポニン、レシチンが含有されている。

効能
良質な植物性の大豆たんぱくは凍らせる過程で変性し、血中コレステロールの代謝を高め低下させる働きがある。脂質は不飽和脂肪酸で中性脂肪やコレステロールを除去し、レシチンと一緒にダイエットに向く。ビタミンEが老化を予防し、イソフラボンが骨からのカルシウム溶出を抑え、カルシウムの働きと一緒に骨粗鬆症を予防する。鉄分が貧血を予防。

効果的な調理のポイント
・おいしさの秘訣は戻し方。ぬるま湯に浸し、大体2倍くらいになったら、両手で挟み軽く絞るとよい。
・しっかりと煮込むほど、おいしくなる。
・冷凍保存する時は、1枚ずつラップに包む。

レシピ
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凍り豆腐と水菜のごま白和え

トリプトファンが豊富な凍り豆腐、ごま、木綿豆腐で作る白和えは、日照時間の減少する冬場にぜひ食べて欲しい料理です。ごまにはトリプトファンの吸収を高めるビタミンB6も豊富に含まれており、精神安定や安眠効果が高まります。良質なたんぱく質と脂質が生活習慣病の予防にも有効です。

●材料(4人分)
凍り豆腐 2個
水菜 2株
銀杏(ゆでたもの) 6粒
ごま 大さじ2
木綿豆腐 60g
A だし汁 大さじ1
  みりん 大さじ1
  しょうゆ 1/2カップ
B 砂糖 大さじ1
  酢 大さじ1/2
  酒 大さじ1
  しょうゆ 大さじ1
  だし汁 大さじ1

 

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●作り方
① 凍り豆腐はぬるま湯で戻し、水洗いしてから水気を絞り、5mm厚さの細切りにする。
② 鍋にAと凍り豆腐を入れ、煮汁がなくなるまで弱火で煮る。
③ 水菜はさっと茹で、水気を絞り、2~3cm長さに切る。
④ 豆腐は布巾に包み、絞る。
⑤ ごまを弱火で煎り、すり鉢に入れ、油が出るまでよくする。
⑥ ⑤に豆腐とBを入れ、よくすり合わせる。
⑦ ⑥に凍り豆腐、水菜、銀杏を入れ、和える。