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明日葉(あしたば) 旬:3~10月

セリ科の多年草で、伊豆七島で多く栽培されています。緑黄色野菜の優れた栄養素を持ち、バランスのよい健康野菜として人気があります。若芽を摘んだ翌日にはもう芽が出てくることから「明日葉」と呼ばれるように、実に生命力の旺盛な野菜です。茎や葉を切ると出てくる黄色い液は、明日葉特有のもの。別名ハチジョウソウとも呼ばれています。

成分

β‐カロテンを多く含有している。ビタミンCや、鉄分、カリウム、カルシウムなどのミネラル類、食物センイも豊富に含まれている。ビタミンB1とB2含有も多く、植物には珍しいビタミンB12を含んでいる。切ると出てくる黄色い液はフラボノイド類で、カルコンという成分が含まれている。

効能

β‐カロテンはがんの発生を押さえる働きが強く、抗酸化作用のあるフラノボイド類の働きと一緒にがん予防に効果を発する。ビタミンB1は体内に乳酸の溜まるのを防ぎ、B2は過酸化脂質を防ぐ。ビタミンB12や鉄分が悪性貧血の予防に働き、カリウムが血圧を正常化し、食物センイが腸の働きを整える。カルコンは胃酸の分泌を抑え抗菌作用が高い。常食すると高血圧、腎臓病、肝臓病、悪性貧血の予防に効果がある。

効果的な調理のポイント

  • アクが強いので必ずゆでてから水にさらし、調理に使う。加熱しすぎや水にさらしすぎるとビタミンCが流失してしまうので、短時間で手早くする。
  • カロテンは油と一緒に取ると吸収率が高まるので、ごま和えや天ぷらにするとよい。
  • 油で揚げたり、煮たりすると苦みが和らぐ。

レシピ
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明日葉とアサリの包みオムレツ
あしたばとアサリで、貧血を予防する
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あしたばは野菜には珍しいビタミンB12を含有しており、アサリは貝類の中ではトップを誇るビタミンB12を含んでいます。ともに鉄分も含んでおり、あしたばとアサリを一緒に取ると、増血作用が高まり、貧血の予防に高い効果が期待できる食べ合わせになります。栄養価の高い卵にビタミンCの豊富なクレソンとかんきつ類を添え、栄養バランスを整えます。

●材料(1人分)
あしたば 30g
アサリ(むき身) 10g
じゃがいも(小) 1/2個
卵 2個
サラダ油 大さじ1
塩、こしょう 各適量
付け合せ(クレソン、いよかんのむき身)

●作り方

① あしたばは熱湯でさっとゆでて水に放し、水気を絞り、粗く刻む。
② じゃがいもはゆでて、1cm角に切る。
③ ボウルに①、②、アサリのむき身を入れ、混ぜ合わせておく。
④ 卵をよく溶き、塩、こしょうをする。
⑤ フライパンをよく熱し、サラダ油を少し多めに入れて十分になじませ、余分な油は戻し、④を流し入れる。
⑥ 手早く箸でかき混ぜて半熟状になったら、真ん中に③を乗せ、卵で包みこむ。
⑦ ひっくり返して火を通す。
⑧ 器に盛り、クレソンといよかんを添える。