キャベツ 旬:12~4月(春キャベツ:3月中旬~4月、冬キャベツ:12~3月上旬)
古代ギリシャやローマ時代に薬や保健食として食べられていた歴史の古い野菜です。江戸時代に渡来しましたが、球にならない葉キャベツのため鑑賞用とされ、本格的に食用として栽培されたのは明治時代。アブラナ科の植物で原産地は地中海沿岸からアジアと推定され、フランス語のカボシュ(頭でっかちをからかう古語)が名前の由来といわれています。
成分
ビタミンC、カルシウムやカリウムなどのミネラルが豊富。キャべジンと呼ばれるビタミンUやビタミンKも含有している。発がんを抑制するインドール化合物を含んでいる。ビタミンCは大きめの葉1枚(250g)で一日の必要量がまかなえる。
効能
豊富なビタミンCが毛細血管を強化しストレスへの抵抗力をつける。ビタミンKは骨を強化し、血液凝固作用があるので止血効果が期待できる。ビタミンUはキャベツ特有の成分で抗潰瘍性ビタミンと呼ばれ、傷ついた粘膜を修復し胃潰瘍や十二指腸潰瘍の予防や治療に有効である。キャべジンはビタミンUの別名で、その効果は春キャベツの方が優れている。カルシウムは吸収率がよいので虚弱体質の改善に効く。
効果的な調理のポイント
- ビタミンCやUは水溶性なので洗う時は手早く、また切ってから水にさらすとビタミン類が流失するので注意する。
- ビタミンUは熱に弱く、潰瘍効果を生かすなら生食か酢漬けにするとよい。
- 加熱すると甘みは出るが有効成分が流失する。溶け出た成分ごと取れるスープなどがおススメ。
- 60~70℃で加熱すると甘みが増す。甘みは茹でるよりも中火で蒸す方がより高まる。
- ビタミンCは芯の周辺や外側の葉に、ビタミンUは芯や芯の近くに多く多く含まれているので、芯や外側の葉も無駄なく使うとよい。
レシピ
キャベツコロッケ
良質なたんぱく質が、体力を強化する
所要時間:25~30分
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キャベツは加熱すると甘みが増し胃腸の働きが活発になります。玉ねぎやねぎも同様の働きを持ち、牛肉のたんぱく質に卵がプラスされて良質なエネルギーを生み、体力がつく一品です。キャベツが含むカリウムやカルシウムは、加熱しても損なわれる心配はありません。生のキャベツをたっぷり添え、がん抑制作用のインドール化合物を有効に摂取します。
●材料(小判型6個分)
キャベツ 150g
牛ひき肉 100g
玉ねぎ 1/2個
万能ねぎ 2本
パン粉 大さじ3
薄力粉、溶き卵、パン粉 各適量
揚げ油 適量
付け合わせ(キャベツ、パセリ、レモン) 適量
●作り方
① キャベツは千切りにする。
② 玉ねぎはみじん切り。万能ねぎは小口切りにする。
③ ボウルに①、②、牛ひき肉、パン粉を入れて、ネバリが出るまでよく混ぜる。
④ ③を6等分にして小判型に形を整え、小麦粉、溶き卵、パン粉の順に衣を付ける。
⑤ 170℃に熱した揚げ油に入れ、色よく揚げる。
⑥ 器に盛り、千切りキャベツとパセリ、レモンを添える。