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せり(芹) 旬:12~4月

セリ科の多年草。東アジアに広く分布し、『古事記』や『神大記』にも登場する日本原産の野菜で、特有の香りを持ち、その効能から春の七草で筆頭に挙げられています。新苗が競り合って密生するためにこの名がついたといわれています。田の畦に自生する野ぜり、水中に育つ水ぜり、水田で栽培する田ぜりがあり、田ぜりは冬の貴重な野菜であり、水ぜりは秋田名物きりたんぽ鍋で有名です。水中に育つ水ぜりによく似た有毒の毒ぜりがありますが、毒ぜりは茎が太くて大きく、内部が空洞になっているので、間違えないように気をつけましょう。冬の間に血液中に溜まった過剰な脂肪分や老廃物を排出し、血液の流れをよくするとして、春先に一度は食べたい山菜といわれています。

成分

カロテン、鉄分、カルシウム、カリウムが豊富。ビタミンCも多い。葉緑素や葉酸等のミネラル類を含む。食物繊維も多く、特有の香りの精油成分や苦み成分を含んでいる。

効能

鉄分やカルシウムが貧血に有効。カロテンとビタミンCでウイルスやストレスの抵抗力が高められ、精油成分の保温効果や発汗作用と一緒に、風邪やがん予防に有効に働く。葉緑素や葉酸等のミネラルとビタミン類の働きが、血液の流れをよくする。

効果的な調理のポイント

  • アクが強いので必ず下ゆでし、水にさらす。
  • ゆですぎるとビタミンCやカリウムが流失するので、ゆで過ぎに注意。
  • 肉類の臭みを消す働きがあるので、肉を使った鍋料理に最適。

レシピ
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せりと干しあんずのアーモンド和え
細胞の酸化を防いで、がん予防に働く
所要時間:20~25分
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せりと干しあんず、アーモンドスライスはともに植物の持つ抗酸化力、ファイトケミカルに優れた食材です。細胞の酸化を防ぎ、がんの予防や老化防止に力を発揮します。せりや大根にはビタミンCが多く、大根の消化酵素ジアスターゼは生食で効果が高まります。干しあんずなど、ドライフルーツには食物センイが多く含まれており、腸の働きを整えます。

●材料(2人分)
せり 70g
干しあんず 20g
大根 4cm長さで50g
アーモンドスライス 20g
A 塩 小さじ1/2
  砂糖 大さじ2と1/2
  酒 大さじ1

●作り方

① せりは熱湯でさっとゆで、水に放して水気を絞り、3cm長さに切る。
② 大根は4cm長さの細切りにし、塩を振り、しんなりしたら水気を絞る。
③ 干しあんずはさっと熱湯をかけてやわらかくし、細切りにする。
④ フライパンにアーモンドスライスを入れ弱火で煎り、すり鉢でよくする。
⑤ ④にAを加えてよくすり混ぜる。
⑥ ⑤に①、②、③を入れ和える。