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ぜんまい(薇) 旬:3~6月

ゼンマイ科の多年草でシダ植物のぜんまいは、日本全土の山裾や沢沿いなどの比較的湿った場所に自生し、わらびとともに春に芽吹く代表的な山菜です。若芽の先がクルクルと円形に丸まった様子が、丸いお金のように見えることから、「銭巻き」が転じてぜんまいと呼ばれるようになったといわれています。中国や朝鮮半島など広くアジア東部にまで分布しており、山村の救済食品でもありました。

成分

水分は約91%含まれ、カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛、リン、銅、マンガンなどのミネラル類と、カロテン、ビタミンK、B1、C、葉酸などのビタミン類を含有している。不溶性の食物繊維を多く含有。乾燥させると食物繊維が倍増する。

効能

豊富な不溶性の食物繊維が腸の働きを活発にして便秘を解消し、大腸がんの予防にも有効。カリウムが血圧を安定させ、利尿効果も高く、ミネラル類が体の機能を整える。鉄分とビタミンCが貧血に有効に働く。

効果的な調理のポイント

  • アクが強いので、必ずアク抜きをしてから調理する。アク抜きの方法:熱湯に重曹を入れてゆで、水にさらす。
  • クセがないので多様な調理にむく。油と相性がよく、カロテン吸収も高まる。
  • 水煮ぜんまいは、調理前に一度さっと煮るとふっくらしておいしい。
  • 干しぜんまいは、一晩水に漬けてからゆでて戻す。

レシピ
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ぜんまいの信田巻き
ぜんまいの食物センイが便秘予防に働く
所要時間:30~35分
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ぜんまいには食物センイが豊富に含まれ、白滝やかんぴょうの食物センイと一緒に、腸の働きを活発にし腸内の腐敗物や老廃物を排泄し、便秘を予防し解消します。にんじんのカロテン吸収率は加熱で高まり、皮膚や粘膜を丈夫にします。ぜんまいと油揚げのビタミンKはカルシウムを骨に接着させる働きを持ち、丈夫な歯や骨の形成に有効に働きます。

●材料(2人分)
ぜんまい(ゆでたもの) 40g
白滝 40g
にんじん 30g
油揚げ 2枚
かんぴょう 15cmの長さのもの6本
A だし汁 2カップ
  みりん、酒、しょうゆ 各大さじ1/2
  塩 少々

●作り方

① 油揚げは熱湯を回しかけて油抜きし、三方を切り、一枚に広げる。
② にんじんは細切りにする。
③ 白滝は熱湯にさっと通し、水気をきっておく。
④ かんぴょうは水で戻しておく。
⑤ ①の油揚げを広げ、上にぜんまい、にんじん、白滝を乗せ、手前から巻き、かんぴょうで3カ所結ぶ。
⑥ 鍋に⑤とAを入れて火にかけ、ひと煮立ちしたら弱火にし、落としぶたをして煮る。
⑦ 煮汁が1/3くらいになったら火を止め、ゆっくり味を含ませる。
⑧ ⑦が冷めたら、3等分に切り、器に盛り汁を張る。