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にら(韮) 旬:3~9月

ユリ科の多年草で、一般には東アジアが原産といわれていますが、日本原産という説もあります。古くから栽培されていた野菜で、『古事記』では「加美良(かみら)」、『万葉集』では「久々美良(くくみら)」と呼ばれていました。ひとつの株から何度でも収穫できることから、にんにくに次ぐスタミナ野菜とされ、別名「起陽草」とも呼ばれています。

成分

カロテン、ビタミンB1、B2、C、Eなどのビタミン類や、鉄分、カリウム、カルシウムなどのミネラル類を豊富に含有。セレンが含まれている。特有なニオイは硫化アリル。

効能

カロテンが皮膚や粘膜を丈夫にし、風邪予防や美肌に有効。カロテンには抗酸化作用があり、ビタミンC、E、セレンの働きと一緒になり、がん予防も期待できる。ビタミンB1は疲労を回復し、硫化アリルの働きによりB1がさらに長く体内に留まるので疲労回復の力が持続しスタミナがつく。

効果的な調理のポイント

  • 油を使った料理だとカロテンの吸収率がアップする。
  • 硫化アリルはビタミンB1の吸収を高め効力を持続させるので、B1の多い豚肉やレバーなどと炒め物にするとよい。
  • 硫化アリルは揮発性で水溶性。調理する時は水につけすぎず、加熱時間も短くすると薬効を生かせる。
  • ビタミンEと一緒に取ると、セレンの働きが高まる。
  • さっと熱湯に通すと、甘みが増す。

レシピ
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にらの梅肉入り豚肉巻き
疲れが取れて、スタミナがつく
所要時間:25~30分
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にらと豚肉を一緒に取る食べ合わせは、にらの硫化アリルが豚肉のビタミンB1の吸収を高めて効力を持続させるので、疲れが取れてスタミナがつく料理です。油で炒めることでにらのカロテンの吸収が高まり、梅干とごまの抗酸化力がプラスされることで、細胞の酸化が予防され抗がん作用が高まります。粗塩で食べると胃腸の働きが整えられます。

●材料(2人分)
にら 50g
豚もも薄切り肉 4枚(120gくらい)
梅干(大) 1個
白ごま 小さじ2
片栗粉 適量
揚げ油 適量
粗塩 適量
付け合せ(レモン)

●作り方

① にらは豚肉の幅に合わせて切っておく。
② 梅干はタネを取り、ごまを混ぜて包丁でたたいておく。
③ 豚肉を広げ、手前に②の1/4量を塗り、上に①の1/4量のにらを乗せて巻き、全体に片栗粉をまぶしておく。豚肉の枚数分だけ同様につくる。
④ フライパンに油を熱し、③を入れ、豚肉にしっかり火が通るまで焼く。
⑤ 食べやすい大きさに切り、器に盛り、粗塩とレモンを添える。