栽培種は中国北部の青島(チンタオ)との説もあり、今や東洋を代表する野菜のひとつです。日本には明治時代に渡来しましたが、普及は昭和になってからです。甘みが増してくる冬場のものが美味で、ビタミン類は外葉の方に多く含まれています。精進料理では大根・豆腐とともに「養生三宝」と呼ばれ、中国では松のように寒さに耐える性格があることから「白松」と称され、常食することが勧められています。
成分
ビタミンC、カルシウムやカリウム、鉄分などのミネラルが豊富。食物繊維も含有。特殊成分ジチオールチオニンを含んでいる。
効能
ビタミンCが豊富なので風邪予防や肌荒れに効果がある。カリウムが塩分を体外に排出するので高血圧に有効。食物繊維は便秘を解消すると同時に、腸壁に付く老廃物を排出し、コレステロール低下に働く。特殊成分のジチオールチオニンは発がん物質から細胞を守る働きを持っている。
効果的な調理のポイント
- 栄養成分を無駄なく取るには、生食がベスト。
- 加熱する時は栄養成分の溶け出た汁ごといただけるスープがおススメ。
- 芯の部分に栄養素が豊富に含まれているので、芯の部分も食べるとよい。
- 葉も芯も両方使う時は、加熱に時間差をつけるとよい。芯を先に入れ、火が通ったら葉を加える。
- 炒める時は、水気が出るので、強火で一気に炒めるとよい。
- うまみや栄養分を逃がさないようにするには、細かく切らないこと。
- 汁を少なくし、ふたをして蒸すように加熱すると甘みが出る
レシピ
白菜と麩のサラダ
豊富なビタミンCとたんぱく質が免疫力を強化する
所要時間:15~20分(焼き麩を戻す時間は除く)
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白菜の薬効が無駄なく取れるサラダです。豊富なビタミンCが血管を丈夫にし、ストレスへの抵抗力を高めてくれます。焼き麩の植物性たんぱく質と、ちくわやチーズの動物性たんぱく質が免疫力を高めます。白菜の特殊成分ジチオールチオニンが発がん物質から細胞を守り、カリウムと麩のグルテンペプチドがナトリウムを排出し、高血圧を予防します。
●材料(2人分)
白菜(大) 1枚
焼き麩こまち 20個
ちくわ(小) 1本
プロセスチーズ 2切れ(1cmの厚み)
小麦粉 適量
揚げ油 適量
A ごま油 大さじ1
酢 大さじ1
しょうゆ 大さじ1
塩 小さじ1/3
こしょう 少々
●作り方
① 麩はたっぷりの水に漬けて戻し、水気を絞る。小麦粉をまぶして油でカラリと揚げる。
② 白菜はよく洗い、細切りにする。
③ ちくわは縦半分に切ってから、薄い小口切りにする。
④ プロセスチーズは1cm角に切る。
⑤ ボウルに②、③、④を入れてよく混ぜ、器に盛り、上に①を乗せる。
⑥ Aをよく混ぜてドレッシングをつくり、⑤にかける。
●ここに注意!
揚げた麩は食べる直前に乗せます。他の具と一緒に混ぜるとしなってしまうので注意。
歯ごたえがあった方がおいしい。