セリ科の一・二年草で、原産は地中海沿岸。紀元前から薬用や香辛料として栽培されてきた古い歴史を持ち、古代ギリシャでは各家庭の庭先に植えられ、食後に噛んで歯を磨いたり、口臭消しなど日常的に使っていたといわれています。日本には18世紀にオランダから伝来したため、別名「オランダゼリ」「オランダ三つ葉」とも呼ばれています。葉の縮れていないものはイタリアンパセリと呼ばれています。
成分
カロテン、ビタミンB1、B2、ビタミンC、Kなどのビタミン類が多い。鉄分やカルシウムなどのミネラル類や、葉緑素(クロロフィル)を含有。特有の香気はピネン、アピオール。
効能
ビタミン類は多いが一回の摂取量は非常に少ない。香りの精油成分アピオールには食欲増進や食中毒を予防する働きがあり、葉緑素と一緒に口の中をさっぱりさせる働きもあるので口臭予防に有効。ビタミンKは血液凝固の働きがあり、鉄分が多いので貧血に効果がある。カロテン・ビタミンC・ビタミンEの抗酸化力が、がんを始めとする生活習慣病を予防し改善する。
効果的な調理のポイント
- 刻んでから水にさらすと、薬効成分が流失してしまうので注意。
- カロテンは熱や油と相性がよいので、熱湯でさっとゆがいて香りを残すとおいしい。
- 脂っこいものを食べた後に食べると、口直しになり、口臭も予防できる。
レシピ
パセリサラダ
パセリとトマトが、細胞の酸化を予防する
所要時間:20~25分
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タブーリというパセリを豊富に使うレバノンのサラダを、春雨を使ってつくりました。栄養価の高いパセリを、豊富に食べられるサラダです。パセリのカロテンやビタミンCと、トマトのリコピンが抗酸化力を高め、細胞の酸化防止に有効に働きます。玉ねぎの硫化アリル類は血中の善玉コレステロールを増やす働きを持っています。
●材料(2人分)
パセリ 20g
トマト(中) 1個
玉ねぎ 50g
春雨 10g
オリーブ油 大さじ1
白ワイン(好みで) 少々
A レモン汁 大さじ2
塩 小さじ2/3
●作り方
① 春雨は熱湯で戻し、細かく切る。
② パセリ、トマト、玉ねぎはできるだけ細かいみじん切りにする。
③ ボウルに①、②、Aを入れてよく混ぜる。
④ いただく直前にオリーブ油を入れてよく混ぜ、好みで白ワインを加える。