シナノキ科の草木で原産はエジプト。エジプトの王様が内臓不調の時に食べて元気になったことから、「王様の食べる野菜=ムルキーヤ」と呼ばれるようになったのが語源といわれています。日本ではまだ日の浅い野菜ですが、多様な成分を含有しており、栄養野菜として注目されています。暑さに強い野菜で、葉はしそに似ており、刻むと特有のネバリが出ます
成分
カロテンは野菜の中ではトップの含有量。ビタミンB1、B2、ビタミンCが豊富。カリウムやカルシウム、鉄などのミネラル類も多く、食物繊維も含んでいる。ネバリは多糖質のムチンやマンナン。ビタミンもミネラルも他の野菜と比べても豊富に含まれている
効能
カロテンが健康な粘膜や皮膚を作り、ビタミンB1は記憶力を高めて疲れを取る。B2は脂質の生成を抑え、動脈硬化予防に働く。ムチンはタンパク質の分解を促進し、有害物質やコレステロールを除去する。食物繊維が便秘を解消し大腸がんの予防に働く。ムチンと食物繊維の働きで血糖の急激な上昇を防ぎ、糖尿病にも有効。カリウムが血圧を安定させる。
効果的な調理のポイント
- カロテンは油と一緒に取ると吸収率がアップするので、油を使った料理が効率的。
- ビタミンB2やB2は水溶性のビタミンなので、汁ごと飲める料理が効率的。
- 他のネバリを出す食品(納豆、やまのいもなど)と組み合わせると、相乗効果で薬効が増加する。
レシピ
古代赤米のモロヘイヤ雑炊
老化防止とガン予防に有効な一品。炭水化物が体力を強化する
所要時間:15~20分
——————-
古代赤米はお米のルーツであり、お赤飯の起源ともいわれているお米です。赤い色素はポリフェノール。抗酸化力が高く、カロテンが豊富なモロヘイヤとにんにくを一緒に取ると血管や粘膜を丈夫にし老化防止に有効、ガン予防にも優れています。夏バテ気味の時は半熟卵を乗せて栄養を補いましょう。
●材料(2人分)
ごはん(古代赤米入り) 茶碗2杯分
だし汁 3カップ
モロヘイヤ 20g
にんにく 2片
塩・こしょう 各適量
●作り方
① モロヘイヤはよく洗い、細かく刻んでおく。
② にんにくは薄いスライスにする。フライパンに多めの油に入れて弱火にし、にんにくスライスをカリッと揚げる。
③ 鍋にごはんとだし汁を入れ中火で煮る。
④ ごはんがやわらかくなり、だし汁が少なくなりかけてきたら、モロヘイヤを入れ1分位煮て火を止め、塩で味を整える。
⑤ 器に盛り、にんにくスライスを飾る。