ユリ科の雌雄異株の多年草で、栽培の歴史は古く、原産は南ヨーロッパといわれています。日本には江戸時代に伝わりましたが、当時は観賞用で、広く一般家庭に普及したのは洋食が定着した1960年代。アミノ酸のアスパラギン酸を多く含んでいることから、アスパラガスと命名されました。若茎が伸長するときに土をかけて軟白したホワイトアスパラガスと、日光に当てて成長させたグリーンアスパラガスがあり、栄養価は異なります。
成分
たんぱく質や脂質を含み、カロテン、ビタミンC、ビタミンB群、ビタミンEなどのビタミン類、亜鉛や鉄分などのミネラル類を含有している。穂先にはルチンが含まれ、アミノ酸の一種であるアスパラギン酸が含まれている。
効能
カロテンが粘膜を強化して免疫力を高め、血管や皮膚を丈夫にするビタミンCと一緒に、風邪を予防し美肌を作る。ビタミンEが体内の過酸化脂質を予防するので老化防止の効果も高い。鉄分はビタミンCの働きで吸収率が高まり貧血予防に有効。ルチンは毛細血管を強化し、高血圧や動脈硬化の予防に働き利尿効果も期待できる。アスパラギン酸はたんぱく質代謝に働き体力を強化し、たんぱく質やビタミンB群と一緒に、滋養強壮や疲労回復に効果がある。
効果的な調理のポイント
- ゆでる時は茎の方から先に入れ、1分くらいゆでてから穂の部分を入れ、ゆで上がりの状態を均一にする。ゆで上がったらザルに広げて冷ます。
- 根元部分はかたいので、少し切り落とし、皮をむくとやわらかくなる。はかま(爪)は新鮮なら取り除く必要はない。
- 時間が経つほどかたくなるので、購入したらまずかためにゆでること。冷凍保存にした時は冷凍したまま調理する。
レシピ
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アスパラガスたっぷりのおべんとう
アスパラガスと鶏肉のコーン炒め
所要時間:12~13分
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アスパラガス、鶏肉、うずらの卵を一緒に炒める一品は、良質なたんぱく質や脂質が豊富に取れる食べ合わせです。アスパラギン酸の働きで食が進むため、良質なたんぱく質が無駄なく吸収されて体力増強につながり、滋養強壮に有効です。とうもろこしの食物センイをプラスして、腸内の働きを整え便秘を解消します。とうもろこしには肉に不足しているアミノ酸がバランスよく含まれています。
●材料
アスパラガス(中) 6本
鶏肉 100g
ホールコーン 大さじ2
うずらの卵(ゆでたもの) 2個
A しょうゆ 大さじ1/2
酒 大さじ1/2
砂糖 少々
●作り方
① アスパラガスは根元のかたい部分を少し切り落とし、はかまを取り除き、塩少々を入れた熱湯に根元部分から先に入れてゆでる。3~4cmの斜め切りにする。
② 鶏肉は小さめの一口大に切る。
③ フライパンに油を熱し、鶏肉を入れて全体に焦げ目がつき、中まで火が通るまで炒める。
④ ③にホールコーン、うずらの卵、アスパラガスを入れて炒め、Aを加えてさっと炒め合わせる。