2000年以上の栽培歴史を持ち、日本には16世紀に渡来、以降品種改良が重ねられてきた野菜です。元来にんじんとは薬用の朝鮮にんじんの名称でしたが、根の形が似ていることから渡来当初この名称で呼ばれ、そのままこの名称が定着しました。原産地は中央アジア、アフガニスタンのヒンズークシ山脈とヒマラヤ山脈の合流地山麓といわれています。
成分
根の部分はカロテンが豊富で、カルシウムやカルシウム、カリウム、ヨード、イオウなどのミネラルや食物繊維も多く含有している。葉の部分はカロテン、ビタミンB2、カルシウム、鉄分が多い。
効能
にんじんのカロテンはがん予防(特に肺がんやすい臓がん)の効果が高いことで有名。カロテンは皮膚や粘膜を強化するので、肌を守り感染症を予防し、目に栄養を与えて暗い所での視力の低下を防ぐ。カリウムが血圧を下げ、食物繊維がコレステロールを排出するので、高血圧に効果がある。食物繊維は便秘を解消し肌荒れも防ぐ。
効果的な調理のポイント
- カロテンは皮の部分に豊富に含まれているので、皮はこそげるか、皮つきのまま調理に使うとよい。また、油を使うと吸収率がアップする。
- 含有しているビタミンC酸化酵素が他の食品のビタミンCを破壊するので、生食の時の食べ合わせに注意。加熱したり、酢や油と一緒すると酵素の働きを抑えることができる。
- にんじんの甘みは、「蒸す」と味や香りが凝縮する。
レシピ
にんじんのポタージュ
肌の潤いを維持し、抗がん作用も高い
所要時間:30分
——————-
にんじんは緑黄色野菜のトップバッターで、豊富に含まれるβ‐カロテンは、鶏ガラスープの不飽和脂肪酸と一緒に取ると、吸収率がアップして肌の潤いが高まります。セラミドを含有する胚芽米をプラスすることで角質層の水分が保たれ、肌の乾燥が予防されます。抗がん作用に優れ、糖尿病の予防も期待できます。
●材料(2人分)
にんじん 170g
たまねぎ 70g
胚芽米 35g
鶏ガラスープ 4カップ
塩 適量
生クリーム 適量
●作り方
① にんじんとたまねぎは薄切りにする。
② 胚芽米はさっと洗う。
③ 鍋に油を熱し、①と米を炒める。
④ 米が透き通ってきたら鶏ガラスープを加え、沸騰したら中火の弱火にして約20分煮る。
⑤ ④をミキサーにかけてなめらかにし、鍋に戻して塩で味を調える。
⑥ 器に注ぎ、生クリームで渦を描くように模様をつける。