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オクラ 旬:6~9月

成長の早い野菜で、日本には江戸の末期に渡来しましたが、普及したのは1965年ごろからです。独特のヌメリを持ち、古代エジプトでは紀元前2世紀から栽培されていたとの記録がある歴史の古い野菜です。そのスラリとした姿から、ヨーロッパでは「レディス・フィンガー」と呼ばれる人気の野菜です。

成分

水溶性食物繊維のペクチンやガラクタン、アラバンなどの粘質性の多糖類が多く含んでいる。ムチン。カルシウムや鉄などのミネラルや、カロテンやビタミンCも含んでいる。

効能

食物繊維が腸の働きを整え、悪玉コレステロールを吸収するので便通をよくして便秘を解消し、大腸がんを予防する。ペクチンは血糖値の上昇を抑える働きがあるので糖尿病の予防に有効。ムチンのネバリが胃の粘膜を守るので胃潰瘍予防にも効果がある。

効果的な調理のポイント

  • 一緒に取るたんぱく質の吸収を高める働きがあるので、たんぱく質と一緒に調理するとよい。
  • ヘタの部分に苦みがあるので、切り落としてから調理する。新鮮でやわらかいものはヘタを取らなくても大丈夫。
  • 塩で表皮をこすり水洗いすると、表皮の毛が取れて食べやすくなる。
  • じっくり加熱するとヌメリが取れる。

レシピ
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オクラのトマト煮ガンボ風
ビタミンB1の豊富なオクラと豚肉で、夏の胃腸を強化する
所要時間:30~35分
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ガンボはアメリカ南部の代表的なスパイシーな煮物です。家庭ごとに特有の作り方があり、「アメリカのお袋の味」のような料理で、肉も野菜も魚介も、好みのものを入れて作ります。夏バテで弱った胃腸を整えるオクラの働きに、糖質をエネルギーに変える豚肉を一緒に取り、さらにビタミンB1の吸収を高める玉ねぎとにんにくがプラスされ、夏のスタミナ食になります。アフリカではオクラのことをガンボといいます。

●材料(2人分)
オクラ 10本
豚肉 200g
なす 1個
玉ねぎ 1/2個
にんにく 1片
サラダ油 大さじ2
トマト缶 1缶(200g)
A 固形スープ 1個
  白ワイン 大さじ2
  塩、こしょう 各適量
付け合わせ(全粒粉のパン)

●作り方

① オクラは柄の先を切り取り、ガクのとがった部分を斜めに浅くむき取る。
② 豚肉は食べやすい大きさに切る。
③ なすは一口大の乱切りにし、水に放しておく。
④ 玉ねぎは薄切りにする。
⑤ にんにくはみじん切りにする。
⑥ 鍋に油とにんにくと玉ねぎを入れてよく炒める。香りが出てきたら肉を加えて炒める。
⑦ 肉の色が変わったら、なす、トマト缶、Aを入れて約10分煮る。
⑧ ⑦にオクラを入れ3~4分煮てから、塩、こしょうで味を調える。