かぼちゃ(南瓜) 旬:西洋かぼちゃ(7~9月) 日本かぼちゃ(5~7月)
かぼちゃは大きく3種類に分けられます。ひとつは戦国時代末期に九州に渡来した「日本かぼちゃ」、その後に広まった「西洋かぼちゃ」と細長いものが多い「ぺポかぼちゃ」。現在の主流は南米が原産の西洋かぼちゃ。日本かぼちゃよりも水分が少ないためホクホクしています。貯蔵性が高いので野菜の少ない冬場に食す「冬至のかぼちゃ」は有名です。冬至には「なんきん(かぼちゃのこと)」「にんじん」「れんこん」など、「ん」の2つ付くものを食べると病気にならないといわれています。
成分
西洋かぼちゃは糖質20.6%、たんぱく質1.9%。日本かぼちゃは糖質10.9%、たんぱく質1.6%と西洋かぼちゃの方が、甘みが高い。カロテン、ビタミンC、B1、B2、Eのビタミン類と、カルシウム、リン、カリウムなどのミネラルを含んでいる。食物繊維も多く含まれている。
効能
カロテンが粘膜を丈夫にし、ビタミンCと一緒に風邪を予防し、美肌を作る。カロテンには抗酸化作用もあり、活性酸素を除去するのでがん予防の効果が高い。特にかぼちゃはさつまいもやにんじんとともに肺がん予防効果が高いとされている。ビタミンEは細胞の老化を防ぎ、血管の弾力性を高める。食物繊維が大腸がん予防に働く。
効果的な調理のポイント
- ワタの部分にはカロテンが多く含まれているので、できるだけワタを残して調理するとよい。ワタにはほどよい甘さがあるので、砂糖は控えめに。
- カロテンは熱に強く、油と一緒に調理すると吸収率が高まる。またビタミンCは加熱に強いので煮物や揚げ物がおススメ。
- 種にはリノール酸やオレイン酸が多く含まれているのでよく炒り、殻を割って食べるとよい。動脈硬化の予防にもなる。
レシピ
かぼちゃのいとこ煮
月に一度は食べたい。体調を整える伝統のバランス食
所要時間:60分
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小豆は糖質が多くビタミンB1や食物センイが豊富なので、昔から月の初めと半ばに食べて体調を整える習慣がありました。小豆とかぼちゃ、昆布を一緒に取る一品は、胃腸の働きを整え、疲労を回復し、生活習慣病に有効です。昆布のヌメリは食物センイのアルギン酸です。
●材料(2人分)
かぼちゃ 300g
小豆 1/2カップ
昆布 5cm
A だし汁 2カップ
砂糖 小さじ1
しょうゆ 大さじ1
塩 少々
●作り方
① かぼちゃは食べやすい大きさに切る。
② 鍋に昆布を敷き、水2カップ(分量外)とさっと洗った小豆を入れて中火で煮る。沸騰したら簡単にアクをすくい、水1/2カップを足し、弱火でコトコト煮る。
③ 小豆が七分通り煮えたらかぼちゃを加え、水をヒタヒタに加え、中火にしてかぼちゃをやわらかく煮る。
④ ③にAを加え、弱火でゆっくり煮含める。