江戸時代に渡来し、当時は「赤なす」と呼ばれ観賞用として栽培されていました。本格的な栽培が始まったのは明治時代に入ってから。水分の多い生食用と、固形分の多い加工用があります。その高い栄養価から、イタリアでは「黄金のりんご」と呼ばれています。ミニトマトは栄養価が高いので積極的に取りましょう。
成分
ビタミンの宝庫と呼ばれるようにカロテン、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB1、B6等を含み、カリウムも豊富に含まれている。赤い色はカロチノイド系色素のリコピン。酸味はクエン酸やりんご酸。食物繊維のペクチンも含有している。
効能
カロテンが細胞の粘膜を強化し、ビタミンCがコラーゲンの形成を促すので、美肌に有効。リコピンは抗酸化力が高く細胞の酸化を防ぎ、老化防止やがん予防の効果が大きい。酸味が胃液の分泌を促し消化を高める。カリウムが余分なナトリウムを排出するので高血圧の予防に有効。ペクチンは便秘を解消する。
効果的な調理のポイント
- 完熟するほどリコピンが多く、また太陽を十分に浴びたものほど、ビタミンCの含有量が高い。
- リコピンは加熱した方が吸収率が高まるが、ビタミン類を効率よく取るには生食がよい。
- 皮や種にも薬効が含まれているので、丸ごと食べるとよい。
レシピ
トマトそうめん
カロテンとビタミンCが、夏の陽射しから肌を守る
所要時間:10~15分
——————-
夏の陽射しをたっぷり浴びたトマトはビタミンCの宝庫です。エネルギー源となるそうめんに動物性たんぱく質のツナをフラスして体力強化。カロテンの多い青じそと一緒に食べると美肌効果も高まります。
●材料(2人分)
そうめん 1束
トマト 2個
青じそ 10枚
ツナ缶 1缶
A オリーブオイル 大さじ2
しょうゆ 大さじ1と1/2
塩、こしょう 各適量
●作り方
① そうめんはゆでてざるに取り、麺が冷えるまで水洗いをし、水気をきっておく。
② トマトはヘタを取り、粗く刻む。
③ 青じそは細切りにする。
④ ボウルにトマト、青じそ、ツナを入れ、Aで和える。
⑤ 器にそうめんを盛り、④をかける。
●ここが知りたい!!
「そうめんと冷麦ってどう違うの?」
そうめんと冷麦は、麺の太さと製造方法で区別されます。そうめんは手延べで作られる事が多く、一方、冷麦はほとんどが機械でつくられます。麺の太さによって、そうめん(直径1.3mm未満)、冷麦(直径1.3mm以上~1.7mm未満)、うどん(直径1.7mm以上)と区分されています(JASの規格による)。