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なす(茄子) 旬:7~8月

原産地はインドといわれ、日本には中国大陸を経て8世紀に渡来しました。色は紫が一般的ですが、緑、黄白、緑の斑入りと多様です。古くから炎症を鎮める民間薬として重宝され、夏野菜の中でも体を冷やす効果の高い野菜です。秋になると皮がやわらかく実が引き締まって美味しくなるため、「秋茄子は嫁に食わすな」などのことわざが生まれる由縁ともなっています。

成分

水分が約94%を占める。皮の紫黒色はアントシアン系色素のナスニン。カリウムや食物繊維、ビタミンCを含んでいるが、ビタミン類やミネラル類の含有量は低い。

効能

ナスニンは抗酸化力に優れ、ガン予防や老化防止に効果がある。低カロリーなのでダイエットに向くが、果肉はスポンジ状なので油を吸収しやすい。カリウムは体内の余分な塩分を排出し高血圧予防に、アントシアンは眼精疲労に有効に働く。水分が多く体を冷す働きがあるのでのぼせやほてりに効果がある。

効果的な調理のポイント

  • 油と相性がよい。
  • ナスニンは水溶性なので、油で軽く炒めてから調理すると、ナスニンや栄養分の流失を防ぐことができる。
  • 酵素の働きで切り口が変色するので、切ったらすぐに水に放す。

レシピ
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なすとししとうがらしの揚げ浸し
抗酸化力が有効に生かされ、免疫力強化を促進する
所要時間:15分
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なすの皮の紫黒色はアントシアン系色素のナスニン。水溶性なので油で炒めてから調理すると流失を防ぐことができます。ししとうがらしのカロテンは油で揚げることで吸収力が高まり、さらに甘みが増します。しょうがの香気には健胃作用があり、免疫力強化に優れた一品です。

●材料(2人分)
なす 3個
ししとうがらし 6本
しょうが 1片
ねぎ(青い部分) 適量
揚げ油 適量
A だし汁 1カップ
  みりん 大さじ1
  しょうゆ 大さじ1
  砂糖 少々

●作り方

① なすは縦半分に切り、皮に斜めの細かい切れ目を入れ、水にさらしてアクを抜き、水気をきっておく。
② ししとうがらしは爪楊枝で数ヵ所穴を開けておく。
③ Aを混ぜて漬け汁をつくる。
④ しょうがはすりおろす。ねぎは小口切りにする。
⑤ フライパンに油を入れて160℃に熱し、なすの皮の方を下にして入れ、途中返して揚げ、油を切ったら③の漬け汁に漬ける。ししとうがらしも揚げてから漬け汁に漬ける。
⑥ 器に汁ごと盛り、すったしょうがとあさつきの小口切りを飾る。