九州南部や沖縄県では自家用野菜として栽培されていた歴史があります。17世紀ごろに渡来しましたが、独特の苦みがあり、当時は観賞用でした。皮に小さなこぶが無数についていて形がレイシ(ライチ)に似ているため、ツルレイシとも呼ばれています。苦み成分は胃壁を刺激して消化力を高めますが、食べ過ぎると胃を冷やすので注意しましょう。
成分
水分が約95%を占め、ビタミンCが多い。成分はきゅうりと同様でカリウムや鉄、リンなどのミネラルを含む。独特の苦みはモモルデシンやククルビタシン。
効能
豊富なビタミンCが血管を丈夫にし、ストレスに対する抵抗力を強化、風邪予防に効果がある。水分が多いので利尿効果が高く、むくみや二日酔いに効く。カリウムがナトリウムを排出するので高血圧に有効。モモルデシンは血糖値を下げ、胃を刺激して食欲増進に働き、ククルビタシンは抗酸化力を持っている。
効果的な調理のポイント
- 皮はむかずに種を取って調理する。
- ビタミンCは熱に強い。塩揉みや炒め物にすると、ビタミンCが豊富に取れる。
- 豆腐や卵などのたんぱく質食品と一緒に取ると、苦みが緩和する。
- 苦みが苦手な場合は、白いワタをしっかり取る。
所要時間:20~25分
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唐辛子・にんにく・しょうが・にらなどを組み合わせて作るキムチは、抗菌性や血栓予防、疲労回復効果などの優れた発酵食品です。豚肉と一緒に食べ合わせると、豚肉のビタミンB1の吸収が高まり、疲労回復に効果を発揮します。ゴーヤの持つククルビタシンには抗がん作用があり、キムチやにんにくの働きと一緒に生活習慣病の予防に有効です。
●材料(2人分)
キムチ 20g
ゴーヤ(中) 1/2本
豚ひき肉(赤身) 80g
にんにく 1/2片
パセリのみじん切り 小さじ1分
小麦粉、卵液 各適量
●作り方
① ゴーヤはスプーンで中の種をすくい取り、1cm厚さの輪切りにする。
② キムチとにんにくはみじん切りにする。
③ ボウルに豚ひき肉、キムチ、にんにく、パセリを入れ、手でよく練る。
④ 手に③を適量取り、上からゴーヤの輪切りをかぶせ、具を詰める。
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⑤ ④に小麦粉をまぶし、卵液にくぐらせ、熱したフライパンで焼く。
⑥ 途中、フライ返しでゴーヤを軽く押さえつけ、表面をカリッと仕上げる。
⑦ 器に盛り、酢じょうゆを添える。